2025年12月度、外食動向調査 フードコンサルティング
●売上げ前年比6%増で客数・客単価とも上昇
日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、2025年12月度売上げは前年同月比6.0%増となり、49ヵ月連続の増加を記録した。
12月は、年末の忘年会シーズンやクリスマスも重なり、年間を通じても普段よりも客単価が上昇傾向となる月であり、客数は前年同月比2.4%増、客単価は3.5%増となった。
業態別では前年比を下回った業態は、9月の36業態から10月は24業態、11月と12月は14業態となり、やや落ち着いてきている。
●「ゼッテリア」の勝ち筋とは
「ゼッテリア」は、2023年9月に外食大手のゼンショーが老舗ハンバーガーチェーン「ロッテリア」を買収し、店舗を新ブランド「ゼッテリア」に変更したものであり、いよいよ今年3月までにすべての店舗を「ゼッテリア」に統一する計画だ。
今号は、激戦の国内バーガー市場において、新ブランドを掲げて参入する「ゼッテリア」の勝ち筋についてみていきたい。
〈強み〉
(1)既存インフラの活用
ロッテリアが築いてきた一等地や商業施設内の好立地をそのまま引き継げるため、初期投資を抑えたスピーディーなブランド転換が可能。
(2)圧倒的な調達・物流力(グループシナジー)
大手外食チェーンのゼンショーグループのサプライチェーンを活用できる点は強い。原材料のグループ共同調達により、価格競争力を維持しながら利益率を高めることが可能。
(3)オペレーションの最適化
看板商品の「絶品」シリーズを前面に打ち出すことで、オペレーションの標準化と高速処理が可能に。これにより、マクドナルドに匹敵する「提供スピード」と「手頃な価格」の両立を実現している。
〈課題〉
(1)旧ロッテリアファンの離反防止
全店「ゼッテリア」への転換に伴い、ロッテリア時代のメニューや雰囲気を好んでいた層を、いかにゼッテリアファンに移行させリピーターに育成できるかが、喫緊の課題となる。
(2)ブランド・アイデンティティーの確立
「マクドナルド(低価格・利便性)」と「モスバーガー(高品質・日本流)」の二大ブランドに加え、最近は「ワッパー」が人気のバーガーキングも成長の勢いがある中で、50年以上の歴史があった「ロッテリア」から、似た名称ではあるものの「ゼッテリア」というやや違和感を覚える新しいブランドを前面に打ち出すことになるため、お客さまの第一想起(トップオブマインド)に入るためには、大規模な投資とプロモーションが必要となる。
〈打ち手〉
まずは、旧ロッテリア時代から続く「絶品」シリーズブランドのさらなる深掘りであろう。「絶品=ゼッテリア」という認知を定着させるため、パティの肉厚感や高品質なチーズやソース、バンズの質の高さを強調することで、マクドナルドより「少し上」のプレミアム感と、モスバーガーやバーガーキングの高品質かつ中価格帯で提供するのと同じポジショニングを目指すべきではないか。
同時に、ゼンショーグループのエコシステムのフル活用も強みとなる。ゼンショーアプリなどの共通ポイントプログラムや共同配送網の活用に加え、都市部はコンパクトタイプの「ゼッテリア・すき家」出店パッケージを、郊外ロードサイドでは「ゼッテリア・すき家・はま寿司」の複合出店により、店舗という点のみならず、複合出店という面によるドミナント戦略を強化することは、ライバルのバーガーチェーンにはまねのできない戦略であろう。












