ファストカジュアル・キュイジーヌ:ヨーロッパ・カフェ
ブロードウェーのミュージカル劇場が立ち並ぶタイムズ・スクエアの、まさに中心にある「ヨーロッパ・カフェ」。フルサービスのレストランが林立するなか、散財することなく食事ができる貴重な場所だ。ショッピングや観光に疲れたとき、ちょっと一休みするのにも手ごろだし、ミュージカルの前に、あるいは後に、軽く食事をすませるのにもいい。連日、午前6時から翌朝1時まで(日曜は真夜中まで)開店しており、朝食に、ティータイムに、夜食にと、一日中ひっきりなしに客が出入りしている。
現在、ヨーロッパ・カフェは、ニューヨークに一〇店舗展開しているが、中の一つ、タイムズ・スクエア店は、ブロードウェーと七番街のクロスするちょうどその交差点にあり、おそらくマンハッタンで一番人通りの多いロケーションだ。車と人が通る喧騒(けんそう)の中、ヨーロッパ・カフェは、渋い赤を基調にし、全体的に落ち着いたシックな内装で、大都会のオアシスとでもいった場所を提供している。
マーケティング担当のトム・フィークス氏によると、ヨーロッパ・カフェは、アップスケールなインテリアとメニューを提供するファストカジュアルを目指してオープンした。店内は、マホガニーの木目やタイル地があちこちに使われ、照明器具もしゃれていて、清潔で感じがいい。食材も、エキストラバージンオイル、ブリック・オーブンで焼いた香ばしいパン、ヨーロッパから輸入したチーズなど、グレードの高いものを使っている。
全米レストラン協会によると、ファストカジュアルを含むクイックサービスのレストランは、アントレのサラダを一番人気のアイテムにあげているが、ヨーロッパ・カフェでも、サラダは人気のアイテムだ。
サラダバーは、ミックス・グリーン、ロメインレタス、ホウレンソウの三種のベースサラダの一つを選んでから、トッピングを選択して好みのサラダを作る。トッピングは、五〇セントのトマト、オリーブ、マッシュルームなどから、二ドルのサーモン、七面鳥、エビ、チキンまで、実に四六種類。ドレッシングとパンは、ベースのサラダについてくる。消費者の嗜好に応じてカスタマイズするシステムは、多くのファストカジュアルで採用されている。
また、ヨーロッパ・カフェでは、サラダバーに加え、トスカーナ風ツナサラダやオリエンタル・チキンサラダなどのアントレのサラダや、アイダホポテトサラダ、コールスローなどのサイドサラダなど、出来合いのサラダ各種も提供している。
最近のトレンドのラップ・サンドイッチやパニーニ、キッシュ、スープのほか、デザート類も豊富だ。
客は、場所柄、七割ほどが観光客だが、付近のオフィスに勤める人も朝食や昼食に訪れる。飲み物も、一ドル一六セントのコーヒーに始まるコーヒー各種から、スムージー(小三ドル九五セント、大四ドル九五セント)まで、さまざまな選択肢がある。デリバリーやケータリングも行っており、オンラインで注文できる。オンラインで注文する際は、一割の割引がある。タイムズ・スクエア店では、飛び抜けて人通りの多いロケーションのせいで、店内での売上げの方が多い。
外れのない食事がリーズナブルにできる安心感。売上げを伸ばしているファストカジュアルの中でもっとも典型的なものが、いろいろな嗜好にマッチする万人向けのヨーロッパ・カフェのようなタイプといっていいだろう。
◆お店案内
「Europa Cafe」=3 Times Square(Corner of 43rd&7th)/ New York NY Tel212-869-9830
◆食材の決め手:コンウエイ・インポート社「レモンハーブ・ヴィネグレット」
サラダバーで選択できるサラダ・ドレッシングの数は、セサミ・ジンジャー、ブルーチーズ、ハニーマスタードなど、一四種類。そのうち、サンドライド・トマトやクラシック・イタリアンなど、四種類が無脂肪のドレッシングだ。
人気の一つが、このレモンハーブ・ヴィネグレット。コンウエイ・インポート社の既成品で、無脂肪、無コレステロール、ローカロリーのドレッシングだ。イリノイ州に本社のあるコンウエイ・インポート社は、現在四代目の老舗で、三七〇種類のドレッシングを作り、全米の外食ビジネスに送り出している。













