旬を彩る!冷凍切り身魚のススメ(5)メバル

2006.01.02 309号 23面

煮付け魚の代表格として知られるメバル。ベーリング海に生息する「キタノメヌケ」(フサカサゴ科)が切り身原料の「メバル」として流通している。寒さもピークを迎えるこの季節。湯気を立てるホクホクのメバルの煮付けをつつく楽しみも格別だ。煮付けが一般的な食べ方とはいえ、幅広い調理法に対応できるメバルの活用法を探った。

メバルは、煮付け用の魚として知られている。ただ、煮付け魚ばかりでは、消費者にも飽きられるわけで、何らかの方法で付加価値商材とする必要がある。

メバルの特性として、非常に高い保型性が挙げられる。この特性のために、煮込んでも形が崩れることなく盛り付けられる。和食の煮付け魚としてポピュラーなメバルは、中国料理の素材としても、広く活用できる。今後、中国料理にも多く使うことで、付加価値の高いメニュー開発ができるであろう。

保型性が高く、身のしまりが良いメバルは、揚げ物にも適した素材だ。揚げた後でさらに煮返すといった調理方法にも十分耐えうる。酢豚のように、2度火を通す調理方法が可能だという点で、中国料理の素材にも最適だと言える。衣を付けてあんかけ揚げ物としても、チリソースであえてもおいしく食べられる。

仕入れ値も比較的安く、利益を取ることのできる素材でもある。中国料理のみならず、洋風鍋にもメバルは使われている。ブイヤベースも、メバルの味わいを堪能できる洋風鍋だ。シーフードカレーの具材としても、非常に美味だ。

また、竜田揚げ、唐揚げ、揚げ出しなど多様な調理方法が可能。さらに、揚げ物でない和風の調理法としては、野菜との煮込み料理に、メバルは最適だろう。ブリ大根のように、「メバル大根」が登場してもおかしくはない。保型性が高いため、かなり煮込んでも煮崩れしない。ゴボウ、レンコンといった、根菜と煮込んでも、新たなメニュー作りに直結する。健康志向に合わせ、魚も野菜と組み合わせて調理すると、訴求力のあるメニューバリエーションを大きく広げることができよう。

中国料理、洋風鍋の素材。そして、野菜と組み合わせた煮付け魚。一工夫で付加価値を付すことができるメバルには、まだまだ活用の余地が残されている。

◆製品概要 オカフーズのメバルフィーレ‐骨取り‐

赤物商材として人気のある「赤魚」が原料高騰のため、より一層「メバル」への注目が高まっている。オカフーズではメバルを「骨取り」のフィーレで提供している。またオーダーカットでの対応も可能。用途に合わせたグラム数、規格での提供を行っている。「骨取り」のため、事業所はもちろん病院食や老健へのメニュー提案も可能だ。

●問い合わせ=(株)オカフーズ(東京都中央区築地2‐4‐2、電話03・3543・9515)

規格=5kg/30枚、35枚、40枚

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