エバラ通信:鉄板麺に熱い視線 エバラでアレンジ百花繚乱

2006.05.01 314号 2面

ジュージューとシズル感満点の「鉄板麺」が、居酒屋をはじめ多方面で盛況だ。その人気の背景には、(1)冷凍麺(生麺)と各種業務用調味料の普及で無駄なく手軽な個食対応が容易になった(2)食事に注力する居酒屋のワンストップ戦略が一般化(3)店のオリジナル料理として訴求しやすい、などの要因がある。とりわけ業務用調味料の発展はめざましく、「一発で味が決まる」という使い勝手の良さにユーザーの支持率は高まるばかり。ますます盛り上がりそうな鉄板麺。メニュー開発のポイントを紹介する。

◆麺調理のポイント

冷凍麺を焼き調理する際のポイントは、ゆで上げた麺を一度ザルにあけて水で冷やし、よく水切りすること。麺が引き締まって一層おいしくなる。また、麺に味をよくからめたい、麺が伸びるのを極力避けたいといった場合は、ゆで麺を利用すると良い。

◆中華麺の活用ポイント

中華麺の炒め調理で意外と難しいのが味付け。なかなか味が決まらず、味ムラが起きやすいからだ。かといって、スープを多くして調味すると、水っぽいシャバシャバした麺になってしまう。

そこで活用したいのが、エバラの調味料「厨房応援団シリーズ」。濃縮タイプで希釈倍率は自由自在なので、少量からめれば一発で味が決まる。同時に調理時間が短縮するため、麺が伸びたり壊れたりする心配もない。

特にお薦めは「広東風八宝菜ソース」。クセのない塩味は中華麺に最適だ。粘性(とろみ)に優れ、仕上げが難しいとされる「中華あん」も手軽に作れる。

また、「スープカレーラーメンスープ」を使った「カレー焼きそば」、「麻辣麺スープ」を使った「マーラー焼きそば」、「焼肉のたれ塩味」を使った「塩焼きそば」などもお薦めだ。

仕上げにエバラのプラスアップ調味料「豚背脂こく粒」や「ネギ油」を少量加えると、食欲をそそる香りがたち、サラダ油だけの炒めとはひと味違ったおいしさを訴求できる。

◆広東風八宝菜ソース

塩味をベースにXO醤、ホタテ、オイスター、エビなど、海産物のうまみエキスを濃縮。香味野菜の風味、老酒のコクを加え、ブラックペッパーで仕上げている。1リットル×6本入り。

◆豚背脂こく粒

豚背脂をミンチにして数種類の香味野菜をブレンド。少量加えるだけで料理に濃厚なコクを演出する。麺類スープをはじめ、餃子や焼売の練り込みにも最適。800g×6×2。

◇背脂ネギ焼きそば

〈作り方〉 豚ばら肉、玉ネギ、ニラ、長ネギの順に加えて炒め、ゆでた中華麺を加え、「広東風八宝菜ソース」「豚背脂こく粒」を加えて炒める。熱した鉄皿に盛り、辛みネギ、万能ネギを散らす。

〈応用のヒント〉 「豚背脂こく粒」を鉄皿に敷いて熱すると香ばしく仕上がる。

◆麻辣麺スープ

花山椒のしびれる辛さと、唐辛子の辛さが効いた赤くて辛いスープ。3種の醤(豆板醤、コチュジャン、甜麺醤)をベースに、2種の味噌(豆鼓、赤だし味噌)でコク深く仕上げている。温・冷の麺スープはもちろん鍋スープにも最適。1560g×6本入り。

◇マーラー焼きそば

〈作り方〉 玉ネギ、ニラ、モヤシの順に加えて炒め、ゆでた中華麺を加え、「麻辣麺スープ」を加えて炒める。マヨネーズを加えて調味し、熱した鉄皿に盛る。チャーシュー、白髪ネギをのせ、「麻辣麺スープ」を少量かける。

〈応用のヒント〉 モヤシを鉄皿に敷いて焼き、麺を後のせするのも良い。

◆うどんの活用ポイント

うどんは和・洋・中を問わず、あらゆる味になじむ素材だ。バラエティーに富むエバラの調味料を活用すれば、「焼きうどん」のメニューラインアップが一層広がる。

中華系でお薦めなのが「四川風麻婆ソース」と「四川風回鍋肉ソース」。ゆで上げたうどんと「麻婆豆腐」や「回鍋肉」をからめるだけで、パンチのある「中華風焼きうどん」を提供できる。

また、味噌とうどんの相性の良さを生かし、「味噌ラーメンスープ」と合わせて「中華風味噌味焼きうどん」を作るのも一法だ。

白菜キムチとうどんを炒め合わせ、「本格ビビンバのたれ」で調味すれば、「韓国風焼きうどん」も提案できる。

コチュジャン系の味は、うどんとよくなじむため、「韓国風チゲの素」で調味するのも良い。

洋風アレンジでは、「スープカレーラーメンスープ」を使った「カレー焼きうどん」、パスタソースの「和風塩味」や「にんにく醤油」を使った「パスタ風焼きうどん」などといった、和洋折衷メニューもユニークだ。

定番活用としては、「焼肉のたれ塩味」を使った「塩焼きうどん」がお薦めだ。

◆焼肉のたれ塩味

平釜塩100%をベースに、ごま油、ネギ油のまろやかさとニンニクのうまみ、ブラックペッパーの辛みを程よく効かせた塩だれ。揉み込み、からめ焼きに最適。1リットル×6本入り。

◇シーザーサラダの焼きうどん

〈作り方〉 玉ネギを炒め、ゆでたうどんを加えて炒め、「焼肉のたれ塩味」で調味する。バターを加えてからめ、熱した鉄皿に盛り、レタス、温泉卵をのせる。トマト、クルトン、パセリ、パルミジャーノを散らし、マヨネーズに生クリームを混ぜ、チューブで絞りかける。

〈応用のヒント〉 ベーコンやハムを加えるとなお良い。

◆ビビンバのたれ

コチュジャンを加えて厚みとコクのある味わいに仕上げた。ごま油の香りとニンニクのうまみを程よく効かせ、すりごま、いりごまを加えて香り高さを演出している。915g×6本入り。

◇キムチポクムうどん

〈作り方〉 豚ばら肉、玉ネギ、白菜キムチの順に加えて炒める。ゆでたうどんを加えて炒め、「ビビンバのたれ」で調味する。ニラを加えて炒め、ごま油少量、醤油少量を加えて炒める。熱した鉄皿に盛り、卵黄をのせる。

〈応用のヒント〉 マヨネーズを少量加えるとマイルドな味に。

◆色つやの良さと使いやすい粘性 「王朝」料理長 宮本荘三氏

エバラの調味料商品は、いずれも味の完成度が高いですね。肉、魚、野菜、すべての食材にマッチし、創作意欲が高まります。料理人不在の飲食店でも、専門店の味を手軽に実現できるでしょう。

特に注目すべきは「色つやの良さ」、そして「スターチの効いた粘性(とろみ)」です。味と色つやを完璧に仕上げるのは、熟練した調理人でも意外に難しいのですが、エバラの調味料を使えば、味も色つやも一発で決まります。

また、スターチの効いた粘性は、手際よく炒めるのに最適。調味と同時にとろみ付けできるので、調理スタッフは鍋振りに専念できます。火力で勝負する料理は、素材を生かすも殺すも鍋振り次第。とろみ付けの一手間が省けるのは、メリットとしてとても大きいですね。

宮本荘三(みやもと・しょうぞう)=ヒルトン東京ベイ・中国料理「王朝」料理長。昭和27年北海道生まれ。中学卒業と同時に上京。新宿「美華」で3年間の出前持ちの後、小田急ハルク「豪華」、銀座「東京飯店」、東京ヒルトン「星ケ岡」「王朝」を経て現職に。実力・人気ともにトップを走る。

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