ヘルシーメニューの即戦力 米国ポテト調理コンテスト最優秀賞発表
米国ポテト協会日本代表事務所(本部=米国コロラド州デンバー)は、事業所給食の栄養士・調理師などを対象に、米国産ディハイ(乾燥)ポテトを使用した調理コンテストを実施した。約400点の応募の中から(1)ディハイポテトの適性(2)オペレーションの優位性(3)味わい(4)見た目(5)栄養適性などの項目を審査し、最優秀メニュー8品を選出した。受賞者は今秋、米国ポテト協会本部に招待される。
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受賞メニューのレシピ詳細の問い合わせ=米国ポテト協会日本代表事務所(東京都港区、電話03・3586・2937)
◆米国産ディハイダイスポテト
「米国産ディハイダイスポテト」は、熱処理しサイコロ状にカットしたポテトを乾燥加工した素材製品。使い勝手が良く、食材ロスの削減、オペレーションの簡略化、人件費の削減などに役立つ。
湯戻しすると重量比で約5倍になり、乾燥したままでも水戻ししても使える。蒸す、煮るなどの料理には、水で戻さず乾燥のまま使うと、煮汁や他の素材のうまみを吸収し、ポテトの味に深みが加わる。ポテト本来の味を生かしたいときは、熱湯で戻して使うのがお薦め(鍋に水とディハイダイスを入れ火にかけ、沸騰直前で火を止め約20分浸す)。
調理次第で軟らかくも硬めにもさまざまな食感が楽しめる。また、保形性にも優れ、大量の煮込み調理や炒め調理にも最適だ。
◆米国産スタンダードポテトフレーク
「米国産スタンダードポテトフレーク」は、ポテトを乾燥しフレーク状に加工した素材製品。使い勝手と栄養価に優れ、米国ではあらゆるフードサービスシーンで活躍している。
活用法として最もポピュラーなのは、マッシュポテト。4倍量の水で戻すだけで完成し、手間なく無駄もない。コロッケやポテトサラダ、グラタン、芋もち、ガレット、ニョッキなど、活用方法はさまざま。
特に、他の素材と均一に混ぜることができるのは、生ポテトにない特徴。生地(ベーカリー、ピザなど)のブレンド素材に、練り物(ハンバーグなど)のつなぎに、汁物(スープ)などのとろみ付けに最適で、乾燥素材としての物性は、多用な調理に向く。
フレークのほか、スライスやダイス、グラニュール(微粉末)、シュレッド(細切り)などのアイテムがあり、料理に合わせて選べるのも魅力だ。
○信州りんごとディハイポテトのジャンボプリン
■想定施設=産業給食、高齢者福祉施設、病院
■使用ディハイポテト=米国産ディハイダイスポテト
■エネルギー=315kカロリー
■売価設定=150円
■原価=66円
■考案者=山田修((株)グリーンハウス)
◆コンセプト=リンゴの歯触りとポテトの食感の良さを生かしてデザートのプリンに仕上げた。子どもから大人まで、だれにでも好まれるメニュー。
○ファイバーイン和風コロッケ
■想定施設=産業給食
■使用ディハイポテト=米国産スタンダードポテトフレーク
■エネルギー=231kカロリー
■売価設定=100円
■原価=43円
■考案者=矢萩貴子((株)グリーンハウス)
◆コンセプト=健康を気遣う人全員を対象に考案。食物繊維2gとカルシウム32mg、ビタミンC12mgも摂取できる。山椒塩を付けて食べる。ごま油と雑穀、ネギを使用することで風味が良く、時間がたってもおいしい。
○ポテトのおやき風
■想定施設=高齢者福祉施設
■使用ディハイポテト=米国産スタンダードポテトフレーク
■エネルギー=228kカロリー
■売価設定=100円
■原価=75円
■考案者=川口文子(シダックス(株))
◆コンセプト=きざみ食の人でも食べられる見た目重視のソフト食。
○ポテトのプリントースト
■想定施設=産業給食、学校、保育園、高齢者福祉施設、病院
■使用ディハイポテト=米国産スタンダードポテトフレーク
■エネルギー=152kカロリー
■売価設定=未定
■原価=56円
■考案者=吉方京子(シダックス(株))
◆コンセプト=ディハイポテトの戻し方を工夫し、温冷で楽しめ、かつ大量調理に最適な調理法に仕上げた。
○海老ポテト団子のきのこあんかけ
■想定施設=高齢者福祉施設
■使用ディハイポテト=米国産スタンダードポテトフレーク
■エネルギー=196kカロリー
■売価設定=200円
■原価=123円
■考案者=露木伸作(富士産業(株))
◆コンセプト=高齢化社会に対応できる安全な食事提供を考え、ポテトの中に山芋や豆腐を加え、ソフト感を出し、食べやすく仕上げた。
○ポテトしんじょう
■想定施設=産業給食、高齢者福祉施設、病院
■使用ディハイポテト=米国産スタンダードポテトフレーク
■エネルギー=559kカロリー
■売価設定=70円
■原価=44.6円
■考案者=雨宮武史(富士産業(株))
◆コンセプト=高齢者を対象とし、あえて「和」のテーストを出した。
○鶏肉とポテトの湯葉巻 海老銀庵かけ
■想定施設=高齢者福祉施設
■使用ディハイポテト=米国産スタンダードポテトフレーク
■エネルギー=216kカロリー
■売価設定=260円
■原価=92円
■考案者=三浦好浩((株)日京クリエイト)
◆コンセプト=高齢者福祉施設での毎日の食事の中で、割烹料理店の雰囲気を楽しませるための考案。鶏肉とマッシュポテトとアスパラ、ニンジンを三層に湯葉で巻き、軟らかく蒸し上げ、咀嚼困難や嚥下困難の人に食べやすいよう、銀庵をかけた。
○カスレ風豚ばら肉とポテト、白インゲンの煮込み
■想定施設=産業給食
■使用ディハイポテト=米国産ディハイダイスポテト
■エネルギー=276kカロリー
■売価設定=450円(サラダ、バケット付き)
■原価=102円
■考案者=大原美矢子(さつき食材(有))
◆コンセプト=女子大の学食メニューとして考案。学生食堂のイメージを払拭するおしゃれなカフェ風メニューがテーマ。ダイスポテト使用で、ボリューム&コクがアップ。大量調理に向き、作り置き保存も可能。肉の種類をかえたり、味付けを変化させればバリエーションが広がる。