夏だ!辛さだ!カレー特集:スリランカヌードルカリー 「ヌワラエリヤ」
数年前、北海道発でブームを起こしたスープカレー、その起こりはスリランカから入ったという説を耳にした。ここは、福岡市けやき通り沿いにあるスリランカ料理店「ヌワラエリヤ」。福岡市西通りで評判の「ツナパハ」姉妹店である。エスニック系とは思えない居心地のよい店は、開業から20 年を経た今日も、日々成長を続けている。
「ヌワラエリヤ」では、スリランカから招いた4人のコックが、姉妹店「ツナパハ」とともにローテーションで料理を担当。本場の味が満喫できるとあって、辛党やエスニックグルメな女性の心をつかんでいる。
オーナー・前田勝利さんいわく「設計の仕事もしているので、飲食店設計の実験空間のつもりで開いた。最初はこんなに辛くしていいのか?とも思ったが、ターメリックやフェヌグリークなど本場の香辛料を直輸入して味を再現したことが幸いした」。
訪れるお客は九州全域~関東、関西にまで広がる。カレーや香辛料の通販商品は全国区で注文が入る。
一番人気のカレーは「スリランカヌードルカリー」。野菜とともに炒めたビーフンの周りに「チキンカリー」「豆カリー」など3種類を配す。香辛料のピリッとした風味が香り立つように作り置きをせず、オーダーが入って素早く調理。野菜、塩、コショウ、香辛料、水、それにモルジブフィッシュを加える。「スリランカカレーは新鮮なほうがおいしい」とか。現地では、日本の味噌汁と同様の感覚で食す。一皿で3種を味わえ、飽きさせない。
また、レモングラスを添えた鶏唐揚「チリチキン」、ニンジンとココナッツのサラダ「人参サンボール」は夜の売れ筋メニュー。辛みとともに野菜メニューも充実している。
月に1度実施する「スリランカの家庭料理を楽しむ会」は7年目に入り、現地の歳時料理が味わえる楽しみも。時にはライブイベントも開催している。
この空間と豊富なメニュー、ベタベタしない心休まる接客が魅力だ。オーナー自身が目いっぱい楽しんでいる様子だから、スタッフも伸び伸びとした仕事ができ、店をより心地よい雰囲気にしているようだ。
◆「東方遊酒菜ヌワラエリヤ」/店舗所在地=福岡市中央区赤坂1─1─5─2F/開業=1987年12月/営業時間=午前11時30分~深夜0時、年始だけ休業/席数=100席/平均月商=約400万円/スタッフ=12人(内アルバイト10人)