低コストにこだわる必勝居酒屋メニュー(その41)コーン

2010.08.02 375号 13面
「コーンとチーズの包み揚げ」

「コーンとチーズの包み揚げ」

「コーンのおやき」

「コーンのおやき」

 ◆用途広く、油と好相性 ポロポロ落ちない工夫を

 コーンは、1年草のイネ科の植物。穀物の部類に入るが、わが国では野菜として認識している消費者が多い。ホールコーンは形状を指す言葉で、原料はスイートコーン。バイカラーコーンと呼ばれる黄色と白色が3対1程度の割合で混ざったものが最も一般的で、甘みが強く、果肉も軟らかめで人気が高い。

 スイートコーンを加工したものがホールコーンで、缶詰や冷凍品として流通している。7~9月が収穫の最盛期で、生のものが容易に入手できるが、ひとつ注意が必要だ。コーンの糖分は収穫から数時間後には半減してしまうので、なるべく早くゆでるか、冷蔵するかした方がよい。コーンは収穫後も生きており、呼吸をするので、そのため糖分を消費するからだ。一般的に、加工品では収穫後2時間以内にブランチングするのがセオリーとされる。

 メニューへの用途は広く、居酒屋の定番バターコーンやサラダ具材、コロッケやグラタンなどの洋風料理が人気。ただ、ポロポロと食べづらいのが難点ともいえるので、まとめた形で食べられるスタイルのメニューを考えるとよい。油との相性もよいので、つまみ揚げや天ぷら、チヂミやお好み焼き、オムレツなどの料理のほか、練りサラダ的料理にも向く。

 ◇コーンとチーズの包み揚げ

 失敗なしのお手軽つまみ

 ■参考原価=87円

 ■使用食材(1人前)

 ホールコーン(冷凍品25g)ワンタンの皮(5枚)ミックスチーズ(25g)ホワイトソース(缶詰25g)チリソース(15g)パセリ(少々)サラダ油(揚げ用適量)

 ■調理方法

 (1)ワンタンの皮にホワイトソースをのせる。

 (2)ホールコーンをのせ、ミックスチーズをのせる。

 (3)皮のふちに水を塗り、四隅を持ち上げて包む。

 (4)サラダ油で(3)を揚げる。

 (5)皿に盛り、チリソースを添え、パセリをあしらう。

 ■メニュー開発のコンセプト

 カリッと揚げたワンタンの皮の中から、トロリとしたチーズとホワイトソースがからんだコーンが出てくる、熱々がおいしい手軽なつまみ。

 ■応用のヒント

 ミックスチーズの代わりにクリームチーズを使うと別のおいしさになる。ギョウザの皮でも作れる。

 ◇コーンのおやき

 米粉入りでモチモチ

 ■参考原価=106円

 ■使用食材(1人前)

 ホールコーン(90g)ベーコン(粗みじん15g)玉ネギ(粗みじん30g)紅ショウガ(粗みじん9g)万能ネギ(刻み3g)長ネギ(粗みじん6g)薄力粉(40g)米粉(10g)水(45ml)白だし醤油(3ml)卵(10g)味ぽん酢(30ml)粉ゼラチン(1.5g)水(ゼラチン用20ml)

 ■調理方法

 (1)粉ゼラチンに水を加えふやかし、湯せんにかけて溶かす。

 (2)味ぽん酢に(1)を加えて混ぜ、冷蔵庫で冷やし固める。

 (3)水に薄力粉、米粉、卵、白だし醤油を加えて混ぜる。

 (4)玉ネギ、ベーコン、長ネギ、紅ショウガ、ホールコーンを加えて混ぜる。

 (5)サラダ油を引いたフライパンに3分割して円型に流して焼く。

 (6)皿に盛り、(2)のゼリーを崩してかける。

 (7)万能ネギを散らす。

 ■メニュー開発のコンセプト

 米粉を入れてモチモチとした食感に仕立てた生地に、たっぷりのコーンを加えてカリッと焼き上げたチヂミ風つまみ。ゼリー状ぽん酢のビジュアルが楽しい。

 ■応用のヒント

 洋風にケチャップやソースで食べるのもおいしい。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら