メニュートレンド:黄色の薬膳カレーPIZZA カレーとピッツァ、美容とグルメが融合

2012.08.06 401号 02面
具材は旬の野菜を使うため季節によって変わる。取材時はスライスしたニンジンとジャガ芋、パプリカ(赤・黄)、豆(金時豆・黒豆・枝豆・大豆)で、栄養だけでなく彩りにも配慮している

具材は旬の野菜を使うため季節によって変わる。取材時はスライスしたニンジンとジャガ芋、パプリカ(赤・黄)、豆(金時豆・黒豆・枝豆・大豆)で、栄養だけでなく彩りにも配慮している

系列クリニックの隣りに出店。店内には生薬・ハーブの入ったビンがずらりと並ぶが、アジアンリゾート風のリッチな雰囲気だ

系列クリニックの隣りに出店。店内には生薬・ハーブの入ったビンがずらりと並ぶが、アジアンリゾート風のリッチな雰囲気だ

 健康や美容のキーワードは女性客を吸引するのに格好のキーワード。しかし、メッセージだけで実体がともなってない店が多いのが実情だ。そんな中、美容の専門医師・薬剤師が気になる症状別にブレンドした生薬・ハーブを用いた料理を提供して女性に人気なのが「銀座カフェBistro」だ。じつは同店は美容やアンチエイジング診療を行う「(医)永慈会 ウェルタス銀座クリニック」が、移転の際に併設したもの。その高い専門性が、美容にうるさい銀座OLたちの絶大な信頼を獲得している。

 ●野菜たっぷり彩りとヘルシーを演出

 マネジャーの永井咲有さんは「医師がプロデュースした薬膳料理というと味は二の次と思われがち。また薬膳の独特な匂いや味が敬遠される方もいらっしゃいます。そこで伝統的な薬膳料理にとらわれず、ピッツァやうどんなど親しみあるメニューをノンジャンルで用意し、どなたでも気軽に楽しめるように工夫しています」と語る。油や調味料をできるだけ控え、食材本来のおいしさを追求。女子会もできるヘルシーレストランとして、圧倒的な支持を得ている。

 中でもピッツァとカレーという二大王道料理を融合させた「黄色の薬膳カレーPIZZA」が人気だ。「当店自慢の薬膳カレーを応用したメニューを考えていたところピッツァを思いつきました。この組み合わせは専門店では敬遠されるかもしれませんが、当店なら独自性になると思ったのです」と永井さん。ピッツァはグループ客がシェアして食べやすいという、カレーではできないメリットもある。看板料理を多くのお客に楽しんでもらうのに、最適な提供方法なのだ。

 ソースの薬膳カレーには16種類の生薬と7種類のハーブをふんだんに使って、赤ワインで3日間かけてじっくりと煮込む。そのため苦味や、独特な風味のある生薬・ハーブがまろやかにまとまっている。チーズにはゴルゴンゾーラやパルミジャーノと味に主張のあるものを選び、スパイシーなカレーソースとの相性を高めている。

 ドリンクでは、美容・快眠・デトックスなど症状別にブレンドされたハーブティーや生薬ドリンクはもちろん、ハーブワインやウコンビールもある。「美容にとって食はとても大切。食生活の乱れが気になったときに、楽しく日々の生活に取り入れていただければ」と永井さんは展望を語る。

 ●店舗情報

 「銀座カフェBistro」 経営=ウェルタスジャパン/店舗所在地=東京都中央区銀座2-4-18、アルボーレ銀座ビル9F、電話03・6228・6618/開業=2010年10月/営業時間=午前11時半~午後10時(日・祝は~午後7時)、月曜休/坪数・席数=30坪・30席/客単価=昼1200円、夜3000円

 ●愛用資材・食材:「ルスティカ」

 日清製粉(東京都千代田区神田錦町)

 風味・食感・作業性の三拍子揃う

 ピッツァ生地にはイタリアン専用小麦粉「ルスティカ」を使用している。イタリア産小麦粉の最高等級である00(ゼロゼロ)粉の品質を目指した商品設計で、ナポリピッツァ独特のモッチリとした食感に小麦粉の香ばしい風味も高めている。イタリアの小麦粉よりも水が入りやすく、作業効率がアップする。同店では、ピッツァ以外にもパンやフォカッチャも同じ粉で焼いて好評だという。

 規格=25kg、5kg(常温)

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