東京・日本橋の老舗・井上海苔店の挑戦 色落ち海苔を素材活用 海苔産業と食文化守る
和食の根幹である、ご飯食に欠かせない海苔は、低品質原料による廉価販売、消費離れ、生産減少という市場の悪循環が顕在化しつつある。劣化した色落ち海苔を食品素材として活用するのが、東京・日本橋の老舗である井上海苔店。主産地と購入契約を結び、食物繊維に富んだ機能性素材を共同開発している。国内産業と食文化を守る新たな挑戦によって、閉塞感の漂う業界に突破口を開きつつある。 海苔は豊かな磯の風味、軟らかな食感などで長年支持を得る。食材を包むという機能性、バランス