全国中華ランチ繁盛店特集:金沢「菜香楼・新館」
外食といえば加賀料理を筆頭とする和食系の店が圧倒的に多い金沢で、本格的な広東料理が楽しめる店として人気を集めているのが、金沢市の中心部からやや北寄りの西念町に四年前にオープンした「菜香樓」。その菜香樓が本場仕込みの広東料理に香港飲茶をプラスして、この春、諸江町に広東名菜・香港飲茶「菜香樓・新館」をオープンさせた。
玄関前に中国製の二頭の唐獅子の石像が居並び、中国の楼閣を思わせる三階建ての店構えは、まさに中国料理の殿堂といった風格。おのずと美食への期待が高まる。
菜香樓・新館一階は、およそ一〇〇種類の点心と二〇種以上の中国茶が香港飲茶の形式で味わえる。
ランチメニューは、小前菜にミニラーメン、炒飯、甜点(デザート)を組み合わせた「麺飯セットA」と、本日の菜湯(スープ)と小前菜に、あんかけご飯または焼きそば、甜点をセットにした「炒麺セットB」、特製粥と点心四宝、蒸包子、炸点(揚げ物)、甜点の「飲茶セットC」、本日のおすすめ料理一品に小前菜、菜湯、炒飯、甜点の「料理セットD」の四種類。
ほかに「お昼のおすすめコース」として、とり肉入りフカヒレスープ、特製ソース入り海鮮巻き揚げなど七品が盛り込まれた広東料理のランチコースがある。どのコースも前菜と甜点は二~三日の日替わりだ。
これら五つのランチの中で、男性客にとくに人気なのが麺飯セットA。九〇〇円という手ごろな値段に加え、ボリュームの点でも申し分なし。また女性客には、ランチにしては少々高額の一五〇〇円ながら、蒸し物、揚げ物、粥、蒸しまんじゅうなど、少量ずついろんな点心が食べられる飲茶セットCがイチ押しのメニュー。さらに毎日正午から午後2時のランチタイムには香港スタイルによる飲茶のワゴンサービスがあり、出来立ての点心を一品オール四〇〇円で自由にチョイスすることができる。
一方、二階フロアはおよそ一五〇種の広東料理を網羅。ランチは、前菜、特製粥、点心三宝、蒸排骨など六品の「お昼のミニ飲茶コース」と一階と同様の「お昼のおすすめコース」の二種類。一、二階ともに二〇年以上の経験を積んだ香港出身の料理人五人を中心に、八人の中国人スタッフと三人の日本人スタッフが、一流料理人としてのプライドをかけて厨房を守っている。
またオーナーが中国茶の本場福建省の出身ということもあり、独自のルートで仕入れた茶の味わいも格別だ。料理長おすすめの逸品メニュー、料理セットDは、その日仕入れたもっともいい食材を使った「本日のおすすめ料理」が味わえるおトクなセット。
◆広東名菜・香港飲茶「菜香樓・新館」(金沢市諸江町上丁二二二街区一、076・260・3156)店主=魏賢任/営業時間=午前11時~午後10時30分、木曜定休/坪数・席数=三〇〇坪・一八五席/客単価=約三〇〇〇円/平均客数=一日約三〇〇人