デザートトレンド最前線:台湾デザートがFF登場

2000.10.16 214号 2面

韓国、香港と並んで近年人気が高まっている台湾。映画や音楽など若手のアーティストが日本で紹介される一方、台湾でもいま若者を中心に空前の日本ブームが起きている。相互の文化交流はさまざまな形でヒットを生み出しているが、食の世界でも「パールミルクティー」が大ヒット。10月中旬には銀座に一階から六階まで全館使った「台湾海鮮専門店」がオープンするなど、台湾をキーワードに、新たなトレンドを仕掛ける動きが出てきた。

8月中旬、台湾の屋台でおなじみの紅茶スタンドを再現したパールミルクティーの専門店、「台湾パールティー」が東京の新橋(港区)にオープンした。

パールミルクティー(珍珠紅茶)は、台湾の屋台から日本に流行が飛び火したもので、甘いミルクティーに入れた大粒の黒タピオカを、極太のストローでスポスポ吸い上げて飲む新感覚のデザートドリンク。

口の中に飛び込んでくるタピオカのモチのようなグミのような新鮮な食感が受けて、日本でもカフェや屋台などで出すところが増えてきた。

台湾パールティーでは、台湾のシェフが本場の味を再現し、日本初の台湾デザートのファストフードチェーンを展開させる計画だ。

メニューは、パールミルクティー二五〇円、タピオカココナッツミルク二五〇円、パールココナッツタピオカミルク三五〇円など。

リピーターにも「味が濃くておいしい」と評判で、付近のOLがテークアウトで買っていき、日に三〇〇杯ほどが売れるという。現在は飲料だけだが、年内には数種類のデザートも加えていく。

運営する台湾海鮮(株)は、さらに親会社の三立興産が所有する銀座八丁目の自社ビルで、10月中旬、本格台湾海鮮の専門店をオープンする。

「最高の台湾料理を日本で提供したい」(和田孝博支配人)と、一年かけて台湾の有名店からえり抜きのシェフ五人を引き抜いた。

パールミルクティーも、このシェフたちがレシピを書いたという。

銀座のビルは、一階から三階が飲茶などの大衆小皿料理、四階から六階が高級海鮮料理を提供する。ビルを丸ごと使って、「これまで日本になかった食文化革命を起こす」と意気込む。高級海鮮は五万円のコース料理が目玉だ。

こちらも多店舗化を目指しており、次は渋谷、新宿にも出店していく。

◆台湾パールティー(東京都港区新橋三‐六‐七、03・5532・1569)営業時間=午前10時~午後10時、日曜祝日休

◆台湾海鮮(株)(東京都中央区銀座八‐九‐六、03・5537・3355㈹)

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら