中国料理特集:「ラーメンにんじんや」高麗ニンジン活用

1994.08.01 57号 10面

人類の永遠な健康を願ってユニークな中国料理を展開する店がある。大衆割烹の「庄やチェーン」を展開する(株)大庄(東京都大田区、03・3766・2181)が出店している「ラーメンにんじんや」がそれ。高麗ニンジンを基調としたメニューが特徴だが、最近のヘルシーブームにも乗って人気が急上昇。現在、四店舗の直営店を三年後には首都圏に五〇店舗出店する計画だ。

同店で扱う高麗ニンジンは四年根で新陳代謝を促進し、動脈硬化を予防するとして、ほとんどのメニューに活用している。

ラーメンの場合、麺に練り込むとつなぎが悪くコシが弱くなるため、たれに漬け込みエキス状にして調理する。炒め物の時はせん切りにして、一度油で掲げ、くせをなくしてから他の食材と調理する。またサラダや冷奴のような冷物には、必ず酒、ショウガをつけ合わせてくせを消す。

「人参柳麺」(七五〇円)、「甲魚(スッポン)柳麺」(一〇〇〇円)、「薬膳柳麺」(九〇〇円)や「木茸・玉子・肉野菜炒め」(七五〇円)が人気。

東京・水道橋の一号店が出店したのは八年前。一昨年に二店舗、今年に入って一店舗とスローなペースで出店を行ってきたが、三年後をめどに五〇店舗設ける急ピッチな計画を進めている。

「中華料理の調理法は、マニュアル化出来ないため既存店で実績を持った者でなければ出店できない。現在のコックは全店で二五人いますが、全員独立するために修業している時期なのです」(安川勝彦スーパーバイザー)

店舗運営、調理ノウハウを完璧に把握してから出店させる“庄や流”の出店展開を「ラーメンにんじんや」でも踏襲している。

中国料理は火の扱い方、味付のタイミングが難しいため、大衆的なチェーン店では味のムラが多いとされてきた。調理人を主体とし、セントラルキッチン(CK)に依存しない同チェーンの今後と、高麗ニンジンが消費者からどのような支持を受けるのかが注目されるところだ。

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