ステーキハウス「フォルクス」ドリンクバーが活況

1994.05.23 52号 9面

ダイエーグループのステーキチェーンで、本拠地の関西ほか、関東、九州を中心に全国に約一五〇店を出店している。

この店は九二年11月のオープンで、豊州センタービルのオフィス支援型のレストランサービスとして出店している。店は同時期に竣工したセンタービルの一階部分にあり、オフィス従業員の利用を見込んでの出店だ。

もちろん、地域住民や来街者の利用も可能で、ステーキニーズが強いことから多様な客層をつかむことに成功している。

店舗面積約八〇坪、客席数八八席のヨコ長の店で、フロアは入口を軸に左右二つの空間に分かれる形になっている。このため、アイドルタイムには人手をかけないということで、客席の左側のフロアをクローズドするという営業形態をとっている。

店の看板メニューはサーロインステーキ(USA、オーストラリア産)一六〇g九八〇円、二〇〇g一一八〇円、二三〇g一三八〇円、ヒレステーキ一四〇g九八〇円、一七〇g一一八〇円、二〇〇g一三八〇円などだが、ハンバーグやステーキのセットメニューもあり、六〇〇~一〇〇〇円前後で、ボリュームのあるものを食することができる。

もう一つ、この店の売りものに、お替わり自由のホットドリンクバー(二〇〇円)、スープバー(二八〇円)、サラダバー(ランチ二八〇円、ディナー三八〇円)のコーナーを設けて、これが集客力を高めているということだ。

この運営システムは、すかいらーくの「ガスト」を意識してのサービス形態で、今年3月25日からとくに関東地区全店でのいっせい導入だ。

この結果、客の滞留時間が従来の四〇分から一〇分伸びたというマイナス面も出たが、しかし、トータル的には客に気軽さと格安感を訴求しているので、客数を引き上げることに成功しており、対前年比で二、三割以上の増加を示している。

「ドリンクバーを設けたことで、四人掛スペースをロスしている面と、滞留時間が伸びたということで、営業面のマイナスもあるんですが、しかし、お客さんの来店動機を高めることと、気軽さ、安心感を与えるということでは、大きなプラスになっているのではないかと思います。

やはり、サービス業というのはお客様に来店していただき、満足していただいてこそ、店の売上げが確保できるわけですから、今のところは客数も伸び、固定客が増えていますから、導入の成果は十分にあったと考えています」(佐藤大マネージャー)。

客層は平日の昼夜はサラリーマンやOLなど。日・祝は地元客や来街者が主体で、平日の一・三~一・五倍の客数になる。客単価は昼一〇〇〇円、夜一五〇〇円。

売上げは平日平均が五二万円、金・土が六〇万円、日・祝で七〇万円にハネ上がり、休日に売上げが伸びるという傾向を示している。

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