需要動向調査に見るコーヒー販売状況 カフェ・オ・レが有望

1994.03.21 48号 16面

外食におけるコーヒーは、ブレンドコーヒー、アイスコーヒーが中心になっており、この傾向は今後も販売の中心になるだろうが、喫茶店においてはカフェ・オ・レを扱っている店が九割を超えており、今後有望であるという回答も二一%になっている。カフェ・オ・レを有望商品と位置づけている。これは全日本コーヒー協会の「コーヒー需要動向・調査」の中でのレポートによる。「喫茶店等外食におけるコーヒーの販売状況」についての主な調査結果は次のとおり。

▼一日一店当たりの売上げ杯数は、平日で東京一二四杯、大阪一一六杯である。休日で東京一四一杯、大阪一六二杯となっており、休日の方が売上げ杯数は多い。休日はオープンするに足りる店だけが開けているために一日当たりの平均値が高いのであろう。喫茶店に限ってみれば東京は平日、休日あまり差がないが、大阪では休日営業している店の店舗あたりの売上げ杯数は一五七杯とやや大きい。東京のみ九〇年と九二年を比較すると、休日のレストラン以外はすべての業態で売上げ杯数が伸びている。喫茶店も平日で一・二六倍、休日で一・二三倍と増えている。

▼一店舗あたりの年間売上高は(コーヒー以外もすべて含めて)東京でおよそ二七六五万円、大阪で二六三二万円。年間売上高が一〇〇〇万円未満の店が東京で二一%、大阪で三一%もあるのが注目される。業態別での喫茶店の売上高は、東京二四二五万円、大阪一五三三万円と大阪の喫茶店は平均値が非常に低く、東京の喫茶店の平均売上高の六割ほどでしかない。東京のみ九〇年と比較すると、喫茶店の売上高は大きく伸びているが、レストランやファストフードではむしろ減少している。東京の喫茶店での平均売上高の伸びは喫茶店数の減少によって優良店のみが生き残ったことによるのだろうか。

▼コーヒー一杯当たり豆の使用グラム数は、東京は平均で一二・三g、大阪は一一・四gであり、東京の方がわずかに使用グラム数が多い。一杯当たり一三g以上使用している店は東京で四三%、大阪で三一%である。業態別の平均使用グラム数では、喫茶店、レストラン、ファストフードの順でグラム数が多い。東京の喫茶店は一二・九gで最も使用グラム数が多い。

▼今後の見通しを聞いたところ、喫茶店では「今程度だと思う」という回答が東京も大阪も六割と多いが、「悪くなっていく」は「良くなっていく」に比べて多く、これからの見通しがやや暗いことが懸念される。一方、東京のファストフードや大阪のレストランは楽観的な見通しを持っつている店が多い。

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