ラーメン特集 お店紹介 「東京麺珍亭本舗」注文の9割は油そば
「東京には意外に名物がない。渋谷あたりに油そば横丁があってもいいじゃないの」と油そばを仕掛けているのが島本ひと之店長。松竹・新喜劇の俳優でもある。
この特異なキャラクターもさることながら、一度食べたら「また食べたくなる別名・やみつきそば」に惹かれ、狭い店舗前は行列になる。
しっかり根付くには二年と予想していたが、あまりの反響に「食べたいエネルギーは素晴らしい」と称賛する半面、ビールとかギョウザなどに手を広げることなく「あくまでもラーメン専門店で地歩を築きたい」とする。
メニューは、看板の「油そば」と「汁そば」各六〇〇円の二品。注文の九割は、油そばだ。もともと油そばは中華料理の締めに出るもので、これをヒントにスパゲティやソーメンで試作をするが、結局中華麺に落ち着き商品化した。
「油そばを知らない人が多く、つゆをくれという客もいる」ため、おいしい食べ方は、「麺と癖のない油、ネギに酢、ラー油を調整しムラのないようにかき混ぜなさい」と伝授する。ホームページも開き東京名物を目指すが、過去になかった新しい味のため、普及には時間が必要のようだ。
◆「東京麺珍亭本舗」(東京都新宿区早稲田鶴巻町五六五、電話03・5287・7467)営業時間=午前11時30分~午後2時、午後5時30分~9時