話題の食材フォグラ使用3メニュー

1997.12.01 141号 24面

世界三大珍味の一つとして知られるフォアグラだが、今では、ガチョウに代わり量産化されるカモのフォアグラの登場により、かなり手軽に利用できる食材となってきた。

フォアグラといえば、ガチョウに大量の餌を詰め込み肝臓を肥大させたものだが、ガチョウはデリケートで生産性が悪いことから、大量生産できるカモが主流を占めつつある。このコスト安から身近になったフォアグラを使えば、メニューも豪華でバラエティー豊かなものに変身できる。そこで、この利用価値の高いカモのフォアグラを使ったメニューのいくつかを、若手シェフの会「クラブレゾナンス」の料理研修会から抜粋した。提案者は、オーベルジュ・ド・スズキの鈴木喜代司シェフ。

■商品紹介

フレッシュ フォアグラ/従来主流であったガチョウに代わり、高品質・低価格のカモのフォアグラが大きくシェアを伸ばしている。

主要輸出国であるフランスのスーラール社は、一〇〇%がカモの製品。フランス国内でもカモの産地として知られるヴァンデ地方の広大な敷地内で卵から梱包までが一貫生産体制だ。独自の自家配合した飼料および機械化により、その製品は安定した高品質および低コスト製品として定評を得ている。

フォアグラのテリーヌとジロール茸のサラダ添え

■材料 フォアグラ、塩、セルローズ、ポアヴル(白)、三温糖、コニャック、ヴァンブラン、マディラ、キャトルエピス、ポルト

■作り方 フォアグラを掃除し、香料、酒でマリネしテリーヌ型に詰め、湯煎でオーブンに入れ、中心が温かくなったらおもしをして冷蔵庫で一日ねかす。形に抜き、皿に盛りつけ、ニンニクトースト、ラム酒に漬けた巨峰、干しブドウなどを添える。

■ワンポイント フォアグラはぱさつくため火を通しすぎない。温かいジロール茸と冷たいフォアグラの組み合わせを楽しむ。

味噌風味のフォアグラのポアレ グランマニエとショウガの香りソース添え

■材料 フォアグラ、醤油、西京味噌、みりん、日本酒、砂糖、ニンニクラッペ、ショウガラッペ、ソース(オレンジソース、コンソメ、グランマニエ、ショウガ、オレンジラッペ)

■作り方 調味料を艶が出るまで練り、ニンニクとショウガのラッペを入れる。ソースを作る。フォアグラを切り身にしマリナードに八時間位漬け、ぬぐい取ったものをポアレし、皿に盛り、ソースをかける。

■ワンポイント 味噌は焦げやすいので要注意。オレンジ、味噌、ショウガの相性は抜群。

フォアグラのポルトー酒風味のジェリーがけ、インゲンのサラダはしばみ風味と甲殻類添え

■材料 フォアグラ、コンソメ、ポルトー酒、オマールエビ、ホタテ貝、ミル貝、アサリ、サラダ(トレビス、マーシュ、エルーカ、セロリ、インゲン)

■作り方 フォアグラを下処理し、塩、コショウをして蒸し器で温まる程度に蒸す。これをアルミホイルで筒状に固め、一日冷蔵庫で冷やす。コンソメにゼラチン、ポルトー酒を入れ、味を調え、オマールエビは、火を通して輪切り、他の貝も適宜切る。すべてを彩りよく盛りつけ、コンソメジェリーをかけ、サラダ類も適宜切り、はしばみドレッシングをかけて添える。

■ワンポイント 海の幸、山の幸をふんだんに使ったヘルシーメニュー。意外にさっぱりしたサラダ感覚で楽しめる一品。

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