うまいぞ!地の野菜(5)長野県、標高差大きい地形を活用

1998.06.01 153号 12面

長野県は日本の中央に位置し、周囲を八つの県と接する。

四方は三〇〇〇m級の山々が連なる南北に長い地形をもつ。

県土総面積一万三五八五km2で全国第四位。うち耕地面積は全国第一四位の一二万三二〇〇haを占めるが、標高差が大きく二六〇m~一五〇〇mに散在する。

また、耕地の四五%が傾斜地にあるのも大きな特徴だ。

総人口は二一九万三九八四人で全国第一六位。農家戸数は全国第一位で一四万六〇〇〇戸、農業人口は四二万八〇四〇人で全国第三位と農業人口の数値は高い。

平坦地が少なく、標高差のある地形は農業生産に恵まれているとはいえないが、これらの立地条件を生かし園芸作物やコメ、畜産などバラエティーに富んだ農業が営まれている。

特に野菜、果樹、花き、キノコといった園芸作物は、販売品目数が一〇〇以上にも及び、農業総合生産額の六〇%以上を占める。

販売品目四〇を占める野菜のうち、レタス、加工トマト、セロリ、アスパラガスが全国シェア第一位。パセリ、ズッキーニ、ハクサイが第二位。また、キノコはエノキタケ、ブナシメジが第一位を占める。

資本生産性や土地生産性が全国平均を大きく上回り、生産性の高い農業が展開されている。

三大都市圏に近接するという有利性を生かしての今後の展開が注目される。

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