うまいぞ!地の野菜(15)愛知県、盛んな施設園芸
愛知県は、日本列島の中央に位置し、三重、岐阜、長野、静岡の各県に隣接する。南部は太平洋に面し、伊勢湾、三河湾を望み、西部は、木曽川に沿った濃尾平野と東側の尾張丘陵からなり、知多半島へと続く。中央部は、矢作川に沿って設楽山地と八名・弓張山地、豊橋平野、続いて渥美半島が伸びている。
県域は名古屋市が中心の尾張地域、岡崎市や豊田市が中心の西三河地域、豊橋市が中心の東三河地域に区分される。
気候は、太平洋側は黒潮の影響から温暖で、冬季の日照時間も長く、農業・施設園芸に恵まれた条件にある。
県土面積は全国二八位で五一五一・一六キロメートル、耕地面積は全国一七位で八万七四〇〇ヘクタール、田畑比率は五八・二%。
県人口は約七〇〇万人。東京、大阪、神奈川に次いで全国四位。うち農業人口は全国一〇位で八万二〇六〇人。
農業粗生産額は全国六位で三五九五億円。うち野菜生産額は常に全国四位か五位を占め、全体の約三〇%以上を維持。総農業生産額のうち、四五%を東三河地域が占め、金額のランキング一位が豊橋市、二位が渥美町。両地とも長年、連続して上位を占めている。
盛んな施設園芸栽培は、花き生産で全国一位。野菜もトマト、大葉などのつまもの類、イチゴ、水耕みつば、サヤエンドウなど、また、果物のイチジク、巨峰、柿などもハウス栽培されており、今後、さらに花き、野菜、果樹などの施設栽培の集約的農業生産への注力が見込まれている。