フランス食品振興会が「ボージョレー」認知でキャンペーン

フランス食品振興会(SOPEXA=東京都港区、03・3585・7440、ジャン・シャルル・クルーアン日本代表)は7日、「ボージョレーワイン・プレスランチョン」を都内港区の八芳園で開催した。これは料飲店対象に、4月の一ヵ月間だけ行っている“春のボージョレーワインキャンペーン”を業界紙・誌に紹介したもの。ボージョレーワインといえばヌーボーがあまりにも有名だが、「これはごく一部。世界市場で(ヌーボーは)約三〇%にすぎない」(クルーアン代表)。実際、ボージョレーには一二の名称ワインがあり、特に一〇村名の付いた“A・O・Cクリュ”は知名度が低い。同キャンペーンは、ボージョレーの認知度アップが大きな目的となっている。

ボージョレーワイン委員会(U・I・V・B)とSOPEXAは昨年から、フランス本国はもとより欧州各地で“ボージョレー・ヌーボーだけがボージョレーではありません”をスローガンに同ワインの普及を展開。「ヌーボーだけが突出するのではなく、ほかの部分も認知してほしい」(同)との願いがある。

A・O・Cクリュ・ボージョレーはブルイイ、シェナス、シルーブル、コート・ド・ブルイイ、フルーリー、ジュリエナス、モルゴン、ムーラン・ナ・ヴァン、レニエ、サン・タムールの一〇種類。これらは数年熟成後、その真価が発揮されるワインで、ブドウ生産者は「ボージョレーがイースターを越すのを待つ」という。

キャンペーンでは“てんとう虫”“サクランボ”“ケシの花”をあしらった販促グッズを用意。「ボージョレーがフランスでいかに飲まれているかを伝えることが、キャンペーンの始まり。ブームは去るが、その後は“定着”が来る。ボージョレーなりの飲み方を楽しんでほしい」(クルーアン代表)と訴える。

九八年度のボージョレーワイン総生産量は一四万五〇〇〇キロリットル、そのうち仏国内五四%、輸出四六%。日本向けは約一万一四〇〇キロリットルで、内訳はヌーボー約三五一〇キロリットル、A・O・Cボージョレー約三五〇〇キロリットル、A・O・Cボージョレーヴィラージュ約二七〇〇キロリットル、A・O・Cクリュ約一六七〇キロリットルとなっている。

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