花王、業界初、肉にまぶすだけの「カツ衣」発売 食品開発に本腰
花王(株)(東京都中央区、03・3660・7410)は、10月14日から卵、氷を使わず、水に溶くだけで、カラッと揚がる「エコナ誰でも簡単天ぷら粉」、小麦粉、卵、パン粉がいらず、肉に直接まぶすだけの「エコナお肉に直接まぶすカツ衣」の二品種を全国発売する。花王独自の技術による差別化商品で、消費者が一番望む「簡単・手軽、サクッと揚がる、おいしい」を実現した。カラッと揚がる天ぷら粉は、すでに日清製粉が「コツのいらない天ぷら粉・揚げ上手」で、ヒット商品となっている。「カツ衣」は業界初の新製品。「天ぷら粉」「カツ衣」とも花王にとっては新しいバイヤーとの新取引商品。先発の「エコナ揚げ油」など花王商品は好調で、バイヤーの信頼は抜群。関連販売などで一気に店頭化が進みそうだ。
花王は昨春、鹿島研究所を食品研究所に改称。本格的に食品の研究開発を進めている。今回開発した「天ぷら粉」はすでに発売の「“誰でもカラッと揚がる”エコナ揚げ油」(天ぷら油)との関連商品。「天ぷらは家庭でも人気の高いメニューだが、なかなか上手に揚がらない」という不満に対応した。特徴は(1)卵を使わず、用意するのは水だけ、簡単便利(2)衣が「ボテッ」とせず、カラッと揚がる(3)一袋(一五〇g)で三~四人分の使い切りタイプ。いつもフレッシュ(4)粉の入っている袋で、水二〇〇ミリリットルの計量。間違わず調合できる(5)全卵粉入りで衣が油っぽくなく、サクッとおいしい。天ぷら粉市場六〇億円に向けて拡販していく。
一方、「カツ衣」は「とんかつの衣の材料(小麦粉、溶き卵、パン粉)の用意が面倒」「衣付けの時、手がバタつきイヤだ」との消費者の声に対応。花王独自の接着技術により、カツ衣を直接肉に付けるだけで、衣作りの工程を一回で済ませた。新タイプの「カツ衣」で、新市場の創造を拡大していく。商品概要は「エコナ誰でも簡単天ぷら粉」=容量一五〇g、小売一五八円、「エコナお肉に直接まぶすだけカツ衣」=同八〇g、同一九八円。