わが人生航路・永谷 嘉男(11)同族経営支えた父の家族愛

父親は昭和52年7月に亡くなっているが、明治38年、京都宇治の山奥から祖父と共に上京、関東大震災、戦災等々に遭い、その都度被災・復興を繰り返し、その苦悩多い人生の中にあっても常に円満な穏やかな人格のままに八〇年の人生を全うしていったと思っている。 私は毎朝、仏壇に向かって般若心経を唱え、ご先祖七方のご戒名を唱え、そして十法十念に感謝の気持ちを込めて手を合わせているが、その仏間には父親が書き残した「団欒」の額を飾ってある。どうかするともはや死語になりつつ

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