新感覚!デザート系バナナ「バナップル」
あけてびっくり!食べてうっとり
バナナじゃないよ、「バナップル」だよ!りんご風味の不思議なフルーツ
◆新品種「バナップル」開発物語「デザートとしての“バナナ”を作ろう」--新たなバナナ開発プロジェクトが立ち上がった
朝食やおやつ、スポーツの前後によく食べられているバナナ。多数の品種がある中、「いままでにないフルーティーなバナナを食べたい」という声に応えるべく立ち上がったのが、大手バナナ輸入販社のスミフル。「デザートとして食べるバナナを作ろう」とフィリピンにあるスミフルバナナ研究所で品種改良を5年以上重ね、ついに誕生したのが、デザート系バナナ「バナップル」です。
◆「バナップル」って、どんな味?
たとえるならキウイのような、パッションフルーツのような、一瞬、梨のようでも、パイナップルのようでもあり…一番近い味はりんごかな、という斬新なフルーツ。あなたも感じてみて!
◆バナップルの特徴ルックス編
皮が薄くて黒くなりやすい食べやすいサイズの「バナップル」は、皮が乾燥し黒くなりやすいのが特徴。皮が黒くなっても果肉はおいしく食べられます。また皮が薄く、強く触るとその部分が傷んで黒くなることもあるため、フルーツキャップ(包材)で保護しています。
◆バナップルの食べ頃は?
「バナップル」にはシュガースポット(皮に出る茶色い斑点)のような食べ頃サインが出ません。そこで独自の「追熟製法」を行い、買ってきてすぐにおいしく食べられる状態に仕上げて、出荷されています。日をおくと酸味がやわらぎ、より甘みが増してきます。自分好みの状態を探るのも楽しいですね。
◆甘さ×酸味の調和がおいしさのカギ
人間の脳が「おいしい」と感じるには、甘味や酸味・塩味など味の調和が大切です。バナナなど多くの果物に含まれている甘味と酸味は、互いの味をやわらげ、魅力を引き立てあう効果があります。砂糖の多い料理に酢を少し加えると味がしまって食べやすくなり、すっぱいものに甘味を足すと酸味がやわらぎます。「バナップル」は、甘味の中にりんごのような爽やかな酸味がほどよく調和し、清涼感のある独特のおいしさを奏でているのです。(監修:大妻女子大学短期大学部 富永暁子准教授)
●パティシエ松岡浩太郎さんに教わる「バナップル」の塩ブラウニー
ホットケーキミックスにまぜるだけのシンプルなケーキ。「バナップル」は厚めにスライスし、独特の風味と食感を活かします。
<材料・14×5cm パウンド型2本分>
・「バナップル」……1本
・バター……………………92g
・砂糖………………………45g
・塩…………………………5g
・卵…………………………60g
・板チョコ(溶かす)……90g
・ホットケーキミックス…50g
・板チョコ(刻む)………15g
<作り方>
(1)ボウルにやわらかくしたバターを入れ砂糖、塩、卵の順にまぜる。
(2)溶かしたチョコを(1)に加え、ホットケーキミックスをまぜ、最後に刻んだチョコを加える。
(3)型に1.5cm幅に切ったバナップルを並べ、(2)の生地を流し、160℃のオーブンで約40分焼く。
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「バナップル」は、これまでにない新しいフルーツです。軽やかな酸味が甘味を裏で支え、爽やかな味わいが楽しめます。ケーキ作りにも向いていますね。加熱するとりんごのような風味がより引き立つし、実がしっかりしているので、バラの形の飾り切り(左写真)など、ふつうのバナナではできない遊び心がくすぐられます。
●松岡浩太郎さんプロフィール
2009年ジャパンケーキショー味と技のピエスモンテ銀賞。10年、第12回クープデュモンド国内決勝大会で入賞。同年ジャパンケーキショー トップオブパティシエ飴細工とアントルメ優勝など受賞多数。昨年、スマイユのシェフパティシエに就任。「お客様の声をじかに聞くことが励みです」と話す。