愛情たっぷり韓国家庭の味キムチ

1999.07.10 46号 16面

野菜のビタミン、トウガラシのカプサイシン、発酵による乳酸菌など、キムチはまさに総合健康食品。滋養あふれる韓国家庭の味で身体の代謝を活発に、モリモリ食べて元気を出そう!

キムチは白菜や大根などの野菜に、トウガラシやニンニク、ショウガ、塩辛などの薬味を加えて発酵させた保存食品。冬の寒さが厳しい韓国では、野菜が不足する冬の間の貴重な野菜補給源となってきた。

主材料である野菜に本来含まれているビタミンAやCに加え、キムチが発酵・熟成する過程で増加する微生物によって、新たにB1やB2などのビタミンが作り出される。また、発酵の過程で増加する乳酸菌は、腸内の酸度を下げて有害菌の増殖を抑える整腸作用を持っている。

調味料として加える副材料にも栄養価の高いものが多い。塩辛には食生活に不足しがちな良質のアミノ酸やミネラルがたっぷり含まれており、ニンニクやトウガラシの体内活性効果もまるごと摂り入れられる。

南北に長い朝鮮半島。北と南では、キムチの材料も味付けもかなり違う。一七八もの種類があるという。

北の地方ほどトウガラシの量が少なくさっぱりとうす味で汁気が多く、南は逆にトウガラシをたくさん使い、塩辛をたっぷり入れた濃厚な味に仕立てる。

これは南のほうが温かく食物が傷みやすいため。魚介類の種類・収量とも北より豊富なことも影響する。

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