飽食の裏側=食の再点検 「冷凍野菜」新鮮さがウリのはずだが・・・

1998.04.10 31号 7面

冷気漂う冷凍食品売り場、ここにも飽食の時代を象徴する商品がある。日本のほかに中国、タイ、台湾、メキシコの野菜がカチンコチンのまま並ぶ。野菜は本来生鮮物。せっかくの生鮮物を冷凍にするのはなぜか。冷たい売り場で繰り広げられている熱い戦いを検証する。

旬が分からなくなった、といわれるほど、季節に関係なく多彩な野菜が売り場を賑わす。にもかかわらず、冷凍野菜が売れているというのはどうしてか。

冷凍野菜は少人数化した家族構成や高年齢化など、現代の消費者ニーズにあった商品であるようだ。使いたい分量だけ解凍し、残りはそのまま冷凍保存。生鮮野菜だと傷むことを気にしなければならないが冷凍野菜なら保存期間が長い。さらに、皮がむいてある、ゆでてあるなど調理の一手間が省ける利点も受けているようだ。

ただし冷凍野菜の顔ぶれは限られている。枝豆、カボチャ、サトイモ、いんげんなど。また素揚げした茄子やタマネギのソテーなどもある。さすがにキャベツや大根など水分の多い野菜は冷凍には向かないようだ。

これら冷凍野菜は加熱をせず解凍するだけで食べられる商品も多い。ほうれん草に至っては小分けしたまま冷凍され自然解凍後すぐにおひたしとして食べられる商品もある。

そもそも冷凍食品とは皮むき、アクとりなど下処理加工をした原料を急速冷凍し、包装したものを指す。急速冷凍することで組織の細胞を壊すことなく食品の品質を保つことができる。家庭の冷凍庫では急速冷凍ができないため、ホームフリージングしたものと冷凍食品とでは鮮度や品質に違いがあるのだ。

次回は冷凍野菜の品質を検証し、生鮮野菜との差を見てみよう。

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