長野 食べるオリンピック 選手村レストランは食の万国博覧会
長野市川中島町に造られたオリンピック村には現在、七二の参加国・地域から選手約二三○○人、役員約一○○○人の合計三千数百人が宿泊している。ここが、軽井沢分村にいるカーリングとスノーボードの選手以外のすべての競技選手団の生活基地となっているわけだ。期間中、提供される食事は選手・役員レストランで一五万七○○○食、ビジターレストランで一万五○○○食、ランチボックスで一万食、ケータリングで一○○○食というビッグなスケールのもの。食こそ試合に備え選手村でくつろぐ選手たちの最大の楽しみであるはずと考え、参加国・地域の特色、宗教上の食習慣、スポーツ栄養学などに配慮したメニューが、二四時間態勢で用意されている。さっそくその内容を見てみよう。
選手村のレストランは、基本的に選手自身が自分の身体のことを考えてセレクトできるセルフサービスのカフェテリア方式。毎日、朝食八八、昼食一○一、夕食一○二もの品数の料理が準備される。
日本の普通のレストラン同様、メニューはおおまかに三つの分野に分かれている。参加選手の国・地域の比率から、その割合は西洋料理七五%、日本料理一五%、中国料理等一○%と、比較的西洋料理の多い内容となった。
宗教上の食習慣でもっとも特色が強いのはイスラム教徒といわれるが、選手村レストランでもその点を大いに考慮している。旧ソ連地域、アフリカなどから参加した約一二○人のこれらの選手のためには特別メニューがある。儀式に従い特別の方法で峻殺した動物(豚以外)の肉であるハラルミートを採用したものだ。
そのほか、主要な材料を動物や魚のイラスト入りのメニューカード(三カ国語表示)で示し、ベジタリアンなど個々の習慣にも対応できるよう工夫している。
◆長野オリンピック冬季競技大会オリンピック村レストラン・青木章総料理長
エームサービス(株)の調理長。メニュープラニングは平成7年からスタート。アトランタオリンピック選手食堂にも派遣され、長野に備え研究を重ねてきたという。
オリンピック村の食事提供が二四時間体制になったのは最近のこと。夕食メニューが終了する二四時から朝食メニューが整う五時の間、深夜食が提供される。外国選手は本国から成田空港、関西空港、福岡空港などを乗り継いで現地入りすることになるので、到着時間は深夜に及ぶことも多い。深夜食がなかった時代は腹ペコのままの就寝を余儀なくされ、それが心身管理に影響したという声が多々あったらしい。やはり食べ物の恨みは一番恐ろしい!?
用意した食材は牛肉3500キロ、豚肉1500キロ、鶏肉5000キロ、シメジ250キロ、コメ1500キロ、リンゴ35000個、(JA長野経済連提供)、パン150000個(ヤマザキパン提供)、牛乳50000パック、ヨーグルト30000個(雪印乳業提供)













