食べて応援オリンピック村メニュー 選手と同じおかずで観戦
日本選手も外国選手もみんな頑張れ!必死の表情を見ているとテレビの前を離れられない。連日の観戦には、こちらも体力が必要だ。そこでオリンピック選手と同じメニューを食べてスタミナをたっぷりつけ、身体の内側からも試合を応援するというプランはどうだろう。
ランチメニューからは「チキンのみそ漬けのグリル」と「サーモンの香草焼き」。ディナーメニューからは「グリルドペッパーステーキ」と「スズキのソテーバルサミコソース」をピックアップ。これら四品は2月9・14・19日の3日間、選手村レストランでサーブされる予定となっている。
スポーツ選手と同じでは私たちにはあまりにカロリーオーバーなので、「少しヘルシー」を意識したアドバイスを添えた。
選手村の食事メニューの中でも和風の味付けがされているのがコレ、チキンのみそ漬け。エネルギーは五五九キロカロリーと少し多めなのでつけ合わせはカロリーの少ないものが添えられた。
みそは中国大陸に起源があると言われるが、以来約一二○○年にわたって日本人の食生活の中で育まれ、発展した。日本全国それぞれの地域で原料事情や気候風土、嗜好に合わせて造られてきた。
さて、ここ長野には自信を持って誇れる“信州みそ”がある。現在は全国のみそ生産量の約三○%も占めている。淡色辛口みその代表格だ。チキンのみそ漬けには砂糖と酒、みりんを加え伸ばしたものを使用する。家庭でも簡単に作れる一品なのでぜひ挑戦してみて。
世界各国から選手が集う食事ではサーモンも塩焼きではなく香草焼きとして登場する。
香草を使い慣れていない人もサーモンと相性のいいタイムから始めてみてはいかがだろうか。数ある香草の中でも調理全般への活用範囲が広く、最も使いやすい。すがすがしい芳香は素材の臭み消しや香りづけに効果的。
このタイムはオリンピック選手村のメニューに取り入れるにはピッタリな素材の一つ。古代ギリシャより、“勇気”と“活動”のシンボルとされてきた香草だからだ。南ヨーロッパ一帯に自生しているが、日本でも関東地方くらいの寒さなら立派に越冬できる。
お好みでローズマリーやセージ、パセリをブレンドしてみては。
ミディアムに焼き上がったステーキはペッパーソースをからめていただく。エネルギーは四一四キロカロリー、たっぷり一五○グラム以上はあろうかという満足の一品。
家庭では使い慣れたフライパンで調理するが、欲を言うならフライパンの鍋底に網目のような溝の入っている物がベター。これを使うと余分な油が溝に逃げていくので、おいしさはそのまま、ヘルシー度はアップする。
百歳元気風にヘルシークッキングするなら、大ブームになっている赤ワインをかけてやわらかく焼き上げたい。おなじみではあろうが、レモンをたっぷりかけたり、おろしポン酢でいただくとさっぱり感が残り食はますます進みそう。
スズキの白身がプリッと歯触り良くソテーされた一品。三四三キロカロリーなのでスポーツ選手なら、つけ合わせは生クリーム使用のポテトグラタンでもカロリーオーバーの心配はなさそう。バルサミコはぶどうから作られているのでワインとの相性はもちろんグッド。バルサミコを煮つめてワインとオリーブオイルを加えればまろやかなソースの出来上がり。家庭ではお好みでしょう油も数滴落としてみても。
◆ちょっと箸やすめ
カロリーとともに気にかかるのは塩分。でも肉料理、魚料理には下ごしらえの段階で塩ははずせない。塩の代りになるものは…といえば酸味だ。塩を少し減らして、出来上がった料理にレモンを振りかければ塩味が足りないことは気にならなくなるはず。黄色のレモンを皿に飾れば目にも華やかさを増し、よりヘルシーと一石二鳥。皿のスミッコに置かれているレモン、ただものではないのだ。