パクチーやピッキーニ、レモングラス、バイマックルといったハーブや香辛料を加えれば、より本場の味に近づくと東郷シェフ

　オイスターソースやがらスープなど中華料理用の各種スープ商品に定評のある富士食品工業。同社が新たに開発した新製品がパウダータイプの「タイ料理の素」だ。和食、フランス料理、アジア料理と幅広い料理ジャンルに精通するシーフードビストロ「クラブハウス　エニ」の東郷英敏シェフに、その実力を伺った。

　●ひと振りでタイ料理に変身　調味しやすい即戦力調味料

　連日シーフード好きな客でにぎわう同店は、夏では限定メニューでオマールエビのトムヤムクンなどアジアンテイストなメニューも加わる。

　同店で腕を振るう東郷英敏シェフは「タイ料理の素」2品について「トムヤムクン、グリーンカレーの風味は主張するのに、独特なクセや辛さは穏やか。お子さまからお年寄りまで幅広い年代をキャッチできる設計ですね」と語る。

　富士食品工業は、アジア料理の浸透が進む近年において、日本人の味覚に合わせたアジア風ベース調味料が少ないことに着目。味とオペレーションの理由でアジア料理を出したくてもできなかった業態が、トライしやすい商品で新市場開拓をもくろむ。手軽に使えるパウダータイプを採用したのも、それが狙いだ。

　パウダータイプの利点について東郷シェフは「直感的にひと振りするだけでトムヤムクン風、グリーンカレー風のメニューになる。揚げ物に直接振りかけるとか、卵液に加えてオムレツやだし巻き卵を作ってもオリジナリティーをアピールできます。ドレッシングやソースを作ってもいいですね」と用途の広さに目を輝かせる。

　限定メニューとして開発していただいた2品も、タルタルソースの材料にトムヤムクン味のパウダーを加えるだけ、ホワイトソースにグリーンカレー味のパウダーを加えるだけの簡単オペレーションだ。

　「従来のペーストタイプと比較して、保存も楽だしコストも安価。料理をひと工夫したい時に、そばにあると重宝する」と東郷シェフは評する。

　●店舗情報

　「クラブハウス　エニ」　所在地=東京都目黒区上目黒1-12-15/開業=2012年8月/営業時間=午前11時30分～午後3時、6時～翌午前1時（L.O.翌0時、土・日曜、祝日は午前11時30分～翌1時の通し営業）、無休/坪数・席数=20坪・38席+テラス6席/客単価=昼850円、夜5,500円/オマールエビやブルーキングクラブの他、常時10種前後のエビとカニを使用して、和食風のお造りや釜ゆで、洋食風のソテーやブイヤベースなどをワインとともに楽しむシーフードビストロ。東郷シェフは、和食の修業を積み上京。代官山の人気フランス料理店「タブローズ」で副料理長を務めた後、エニのシェフに就任した。

　●製品紹介

　・「タイ料理の素　トムヤムクン味」

　規格=700g袋×10入り（常温）

　・「タイ料理の素　グリーンカレー味」

　規格=700g袋×10入り（常温）

　パウダータイプで用途広がる

　湯に溶かすだけで手軽にトムヤムクン、グリーンカレーのスープを作ることができる。シーズニングとして揚げ物などにかけても独創性を発揮する。油脂分をパウダーにする独自技術で、コク深い仕上がりを実現。保存が容易なパウダータイプ。従来のペーストタイプのように別容器に移して冷蔵保存する手間を省く。賞味期限は12ヵ月。

　●問い合わせ=富士食品工業株式会社（TEL 045-545-2584）