1階に並ぶテナント。左から2店舗目が「GYUBEE」1号店

　2016年、「GYUBEE」1号店（100席）を開業。都心から車で30分も離れた郊外の焼肉店で2時間待ちの繁盛ぶりが話題になり、トロントの焼肉ブームに火を付けた。

　金社長（41歳）は、学生時代の寿司店でのアルバイトをきっかけに、日本食への憧れが強まった。卒業後は自分で寿司店を開いたが、ライバル参入による値下げ競争に嫌気がさし、再度日本で自費修業して焼肉を研究した。

　焼肉2号店は、トロント大学に2017年11月開業。校舎を移動する学生が立ち寄りやすい場所だ。郊外店での成功方程式は、都心進出でも100％的中した。良質和牛（すべて3A）をお手ごろ価格で提供する戦略は、学生の胃袋を狙い撃ちした。予想以上にファミリー客も多かった。焼肉需要が都心でも熱い証拠だ。世界各地からの移民家族が求めている。現在3号店の図面を作成中。4号店もテナントを検討中だが、場所は企業機密だ。