酢酸菌で花粉症の不快感を低減 酢を研究するキユーピーが機能性表示食品

酢酸菌により鼻の不快感を低減する「ディアレ」

酢酸菌により鼻の不快感を低減する「ディアレ」

花粉の季節、到来。酢酸菌のチカラで鼻の不快感を低減–。キユーピーは24日から、花粉やほこり、ハウスダストなどによる鼻の不快感を軽減する機能性表示食品「ディアレ」を通販チャネルで発売した。

マヨネーズの原料である「酢」をグループ内で製造する同社が独自の研究ノウハウで商品化したもので、「花粉」表示の機能性表示食品は同品が初。商品化を皮切りに酢酸菌の原料供給ビジネスにも着手する考えで、今後、優れた特性や魅力を発信していく方針だ。

マヨネーズトップシェアの同社では、マヨネーズに欠かせない酢をグループ企業であるキユーピー醸造で製造。酢酸菌は酢製造時に必須の菌で、アルコールから酢の成分である酢酸を作る菌の総称を指す。

酢酸菌自体は通常、酢製造中にろ過・除去されるが、同社グループではその可能性をこれまで研究。2016年には酢作り以外にも有用な特性があることを発見し、第1弾として社内公募制度で“飲む人のため”サプリメント「よいとき」を商品化、現在でも好評を得ている。

酢酸菌により鼻の不快感を低減する「ディアレ」

発売した「ディアレ」は「よいとき」とは異なる切り口で健康に寄与する商品を目指した。鼻の不快感低減が報告されている「酢酸菌GK-1」に加え、ストレスや疲労感低減で知られる「GABA」も配合し、継続摂取に最適なサプリメントで商品化している。

花粉やほこり、ハウスダストなどで鼻の不快感に悩む人は、日本はもちろん、欧米でも増加傾向にある。これらを背景に、同社では同品を含めた自社商品にとどまらず、さまざまな形で酢酸菌の摂取機会増大を図る。

中でも乳酸菌との相性は抜群で、相乗効果の学術データも。乳酸菌商品の取扱企業に対して原料供給を図るなど、すでに新たな展開も視野に入れる。酢酸菌は耐熱性や無味無臭に加え、死菌のため製造ラインの汚染も防止可能など、原料として高い可能性を秘めるという。

国内で3000万人が悩んでいるともいわれる花粉症。一説にはその数はさらに多く、今後も増すといわれる。不快感を低減できれば、東京2020大会を前に日本の国力向上にも大きくつながるだろう。

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