長野興農ら、機能性表示リンゴ加工品発売 内臓脂肪減らす
【長野】長野興農と森食品工業、長野県農村工業研究所(県農工研)は、リンゴに豊富なポリフェノール、プロシアニジンによる「内臓脂肪を減らす」機能性を表示したジュース、ドライフルーツ「毎日アップル」シリーズを開発、3月に発売した。
農家の高齢化、減少などでリンゴ生産の基盤が弱体化する中、「新市場の開拓や加工食品の高付加価値化による消費拡大で、リンゴ価格と生産量の安定を図ろう」(両社、県農工研)と、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の「革新的技術開発・緊急展開事業」に参画する形で開発を進めた。
両商品とも、機能性成分のプロシアニジンが安定的に確保できるよう、原料リンゴの品種別の加工適正や製造方法を研究。リンゴ本来の色や風味を生かす「無調整」にも、こだわった。
長野興農が展開するストレートタイプのジュースは、プロシアニジンの含有量が多く、供給量や貯蔵の安定性に優れた品種「ふじ」を原料に採用。酵素失活や殺菌のために行う加熱を最低限の回数にとどめることで、工程中のプロシアニジン損失を抑えた。
森食品工業のドライフルーツ(1袋100g)は、プロシアニジン量や色調、食感などの乾燥適正などから、長野県のオリジナル品種、シナノゴールドを使っている。
農研機構・食品研究部門によると、「内臓脂肪を減らす」ためにリンゴ由来プロシアニジンを摂取する1日当たりの目安は110mg。「毎日アップル」では、ジュース570ml(コップ1杯190mlで3杯)、ドライフルーツ100g(1袋)で相当する。
両アイテムは、ECサイト「JAタウン」(https://www.ja-town.com/shop/f/f0)で数量を限定して販売している。(西澤貴寛)