高まるパチンコ店での飲食サービス 「エスパース」赤坂B館
日拓デベロップメント(株)が手掛けるパチンコ店(三〇店)は3月から全店でFFのデリバリーサービスを導入した。パチンコユーザーがFFのメニューをオーダーすると、パチンコ台までメニューが届けられる仕組み。玉をはじきながら食事ができるというわけ。導入の狙いは、食事休憩による台の稼働率低下、他店への流出を防ぐことだという。
デリバリーに応じるのは、「マクドナルド」「KFC」「ファーストキッチン」「モスバーガー」「サブウェイ」など。各パチンコ店は、店舗近隣のそれらFFにデリバリーを依頼する。販売パターンは、店員がオーダーを取って買いに行くケースと、FFの店員が出張販売するケースがある。いずれも販売する時間帯が決められているため、人手や労力はさほどかからないという。
例えば、東京都赤坂の「エスパース赤坂B館」の場合、午前11時、午後1時、5時に近隣の「サブウェイ」の店員がオーダーを取りに来る。店内を一周にして、それぞれのパチンコユーザーからオーダーを受ける。オーダーされたメニューをまとめて再度来店、メニューと引き換えに現金を受け取る仕組みだ。セットメニューが売れ筋で、一度のオーダー受付で一〇~二〇セット売れるという。
「食事休憩で外出されるとパチンコ台が三〇分から一時間も遊んでしまう。稼働率を上げるため、喫茶スペースを作りたいが、弊社の店舗は駅前型であるためスペースに余裕がない。FFの活用は手間をかけずに問題を解決する有効手段だ」(開発事業部)
パチンコ店によるFFデリバリーの採用は今後もさらに拡大すると見られている。パチンコ店向け専用メニュー、例えば「必勝セット」などが現れる日も近そうだ。
■エスパース赤坂B館/東京都港区赤坂三‐一‐一〇、03・5562・0022