トップが語るわが社の秘策 サガミチェーン・岩月康之社長
(1)超低利の継続と何度かにわたる政府の景気刺激策、それに円の一〇〇円~一〇五円定着で景気は徐々に上向くものと思われる。
また、銀行の不良債権も少しずつ処理が進む。経済成長率は一%ぐらいが見込まれ、企業収益も二ケタ増が期待される。
当然ながら株式市場は上昇するものと思われ、消費者心理は改善していくと予想する。
外食産業も個人消費のゆるやかな改善を反映し、上向くと思われる。しかし、消費者の選択は相変わらず厳しく、外食産業のすべてが同じテンポで回復するとは考えられない。
値段優先、合理化推進により顧客満足を第一主義として経営する企業は激戦に耐えられそう。
(2)現在一五〇店舗あるが、今後は毎年既存店の十数%くらいのペースで新規出店の予定である。
当面は関西地区を重点に出店していくが、本年からは二店舗くらいずつ関東地区にも出店していきたい。
当社、中期計画の最終年度(二〇〇一年1月期)で店舗数は二三〇店舗となっており、現在より約八〇店の新規出店である。したがって幹部社員教育にも力をそそぎたい。
当社は創業以来、味・質・サービスにこだわりつつ店舗展開をしてきたが、満足のいく業績を収めることができた。
客単価も一三〇〇円平均とリーズナブルであり、今後もこの方針を変えるつもりはない。
(3)これまで株式分割・増配、あるいは一〇〇〇株以上の株主に年間三万円相当の食事券の提供などで積極的な株主還元策をとってきている。この方針は今後も堅持していきたい。
当社は現在名証二部に上場しているが、近い将来にはぜひとも東証上場を実現したい。このことは株主はもち論のことだが、社員にとっても張り合いが出てくるものと思う。
IR(インベスター・リレーションズ)活動を活発に行っているが、今後もディスクロージャー(情報開示)などを十分に行い、投資家の信頼に応える企業であり続けたい。