フードシステム研究所、江戸時代の豆腐料理を学ぶ

1996.02.05 94号 23面

フードシステム研究所(東京都豊島区、03・3940・0241)は1月16日、「江戸を学ぶ会」の第四回例会を開催した。今回のテーマは「江戸の豆腐に見る材と技」。

江戸時代に刊行された「豆腐百珍」は、百珍ものと呼ばれる各種料理事典の先駆けとして人気を得たベストセラー。今回は、これら古典を解き明かし、江戸の知恵が生んだ豆腐料理から新しい発想の転換を図ろうというもの。

まず、「江戸料理読本」「再現江戸時代料理」の著者であり、料理文献研究の大家として知られる松下幸子氏が、「江戸の豆腐の調理法さまざま」と題し、江戸の豆腐、惣菜としての豆腐、豆腐の料理法について、「料理一色集」から「豆腐料理聞書」の項を取り上げ、分析し解明した。

次いで、「豆腐百珍、何必醇著の現代語訳」「江戸料理をつくる」の著者であり、自ら「なべ屋」の店主として活躍している福田浩氏が、「豆腐百珍」から七品をピックアップし、料理の再現をしながら作り方を披露した。

七品は、「霰豆腐」「叩き豆腐」「玲瓏(こおり)豆腐」「霙蕎麦」「合歓(ごうかん)豆腐」「豆腐粥」「白和え」で、当時、佳品、妙品、奇品とランク付けされた品々から、奇品とされた玲瓏豆腐が参加者により試食された。

次回は、2月8日、「海外情報と日本」をテーマに行われる。

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