飲食トレンド 食事をして絵画・住宅を売ります ウッドベッカー・ザ・グローブ

1996.03.04 96号 2面

オープンエア・カフェかと思いきや実はアンティークショップだった。東京都世田谷区の「ウッドベッカー・ザ・グローブ」のことである。イス、テーブルなどの家具からティーカップ、スプーンなどの小物まで、店内にあるものはすべて売り物。アンティークの魅力をお茶を飲みながら身近に楽しめる店として人気が高い。

同店は、アンティーク輸入業を手掛ける(株)ホンダ産業がアンティークショップのニュースタイル版として打ち出したもの。アンティークを買い選ぶ客は迷いに迷いを重ねるケースが多いため、小休止の場を提供する目的で喫茶スペースを併設した。また、店舗をオープンエアにすることで、道行く人に店舗内のアンティーク商品をPRする狙いもあった。

喫茶店のイメージが強いため、来店客のほとんどがアンティークショップであることに気づかないという。

「アンティークショップの堅苦しく入りづらい従来のイメージを刷新したことで一見客が増えている。常連客一辺倒のアンティーク業が、新規ユーザーを開拓するのに効果的」と語るのは店長の幸哲史さん。

テーブル上の電気スタンドなどの小物類がアンティークの売れ筋。なかには喫茶目的の客が数百万円の家具を衝動買いしたこともあるという。

「アンティークは何度も足を運び本当に気に入ったものを買うべき。衝動買いする商品ではないので、喫茶を楽しみながら時間をかけて飽きのこない商品を選んでもらいたいですね」(幸哲史店長)。喫茶とアンティークのタイアップで今後もアンティークの魅力を広く啓蒙してゆく考えだ。店舗概要は次の通り。

「ウッドベッカー・ザ・グローブ」東京都世田谷区池尻二‐七‐八、Tel03・5430・3550

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