持ち帰り外食の新潮流 TAKEOUT汁なしラーメンの最新事情
昨年来、テイクアウト(以下、TO)需要が急速に拡大している外食業界だが、一方でTOには難しいメニューも浮き彫りになってきた。経時変化が著しいラーメンはその筆頭格だろう。TOラーメンの課題は、「スープがこぼれそうで運搬に神経を使う」「麺がのびる」「冷めると味が落ちる」といったあたりだろうか。こうした問題点が少なく、今後多彩に進化するポテンシャルを感じさせるのが「汁なしラーメン」だ。持ち運びのストレスも軽く、スープはないがラーメンの魅力そのまま。酒のツマミになり得る点でも優秀だ。今号では実力派のTO汁なしラーメンを集めた。
※本記事に掲載されている商品は取材購入時の情報です。現在の販売状況は定かではありません。
◆「汁なし鯛担麺&鯛めしセット(ランチセット)」 1,000円(税込み)
担々麺にフレンチを融合 TO外食ならではの特別感
フレンチ出身のシェフが作る鯛だしの汁なし担々麺。細切りジャガイモを揚げたトッピングがフレンチっぽい。自分では作れないこうした特別な味こそ、TO外食に求められている。セットの鯛めしが家での楽しみを倍増させている。
持ち帰りやすさ ★★★☆☆
特別感 ★★★★★
お得感 ★★★★★
●店舗情報
「恋し鯛」 東京都千代田区神田三崎町3-1-18
◆「まぜそば」 1,000円(税込み)
濃厚ダレが絡んだ混ぜ麺は持ち運び向き
大量のカニをだしに使った濃厚味噌ラーメン店の一品。もちっとした麺に“カニ感”全開のコクのあるタレが絡む。モヤシ、そぼろ、玉ネギ、コーン、青ネギそれぞれの食感の変化が楽しい。タレが少なめで持ち帰りのストレスも軽い。
持ち帰りやすさ ★★★★★
特別感 ★★★★☆
お得感 ★★★☆☆
●店舗情報
「濃厚蟹みそラーメン 石黒商店」 東京都千代田区神田神保町2-24木下ビル1階
◆「汁なし黒担々麺」830円(税込み) 「汁なし白担々麺」830円(税込み)
ごまと山椒の力で時間が経っても美味
濃厚鶏そば専門店のごま担々麺。黒と白の2タイプ用意しており、6:4で黒が人気とか。麺に味が絡んでいるが、別添のタレをかけると麺がほぐれて味がなじむ。ごまと山椒の風味で時間が経った麺もあまり気にならない。
持ち帰りやすさ ★★★★☆
特別感 ★★★☆☆
お得感 ★★★★☆
●店舗情報
「濃厚鶏そば 麺屋武一虎ノ門店」 東京都港区虎ノ門1-5-8オフィス虎ノ門1ビル1階
◆「汁なしラージャン麺」 1,130円(税込み)
本格シビ辛の調味と細麺で経時変化に強し
本格広東料理、四川料理を提供する行列店の名物メニュー。焼そばタイプで経時変化が少なく、TOにハマる。冷めても麺がほぐれやすく、おいしさが保たれているのは、シビレ甘辛系の本格調味と細麺の実力が大きい。
持ち帰りやすさ ★★★★★
特別感 ★★★★☆
お得感 ★★★☆☆
●店舗情報
「中国酒家 大三元」 東京都墨田区太平3-4-1YSビル1階
◆「汁なしラーメン(油そば)」 570円(税込み)
「ラーメン食べたい」で求められる正しい味
昔ながらの醤油ラーメンのスープを凝縮してタレにしたような安定感のある味わい。まさに「ラーメン食べたい!」というときに求める味そのもの。「TOでラーメンが食べたい」ときの一つの正解像はコレ…かもしれない。
持ち帰りやすさ ★★★☆☆
特別感 ★★☆☆☆
お得感 ★★★★★
●店舗情報
日高屋八丁堀新大橋通店 東京都中央区八丁堀3-21-3
◆「汁なしラーメン並盛(麺250g)」 880円(税込み)
二郎インスパイア系ラーメンの汁なしタイプ。池袋店はテイクアウト、宅配専門で二郎系としては珍しい。野菜マシマシにすると、モヤシをどっさり入れた袋を付けてくれるのが、TOでは家でいろいろ活用できてありがたい。
野菜マシマシのモヤシがうれしい
持ち帰りやすさ ★★★★☆
特別感 ★★☆☆☆
お得感 ★★★★☆
●店舗情報
「豚ラーメン榊 阿佐ヶ谷駅前店」 東京都杉並区阿佐谷南2-20-10伊鍋ビル1階
◆「台湾混ぜそば」 800円(税込み)
家で蓋を開けたときのテンションMAX
薬味や肉味噌で覆われた盛り付けは蓋を開けたときにテンションが上がる。「たっぷりの具材と麺を思い切り混ぜる」「ピリ辛味」の特徴から、TOでも味があまり落ちず優秀。〆に混ぜて食べる追い飯付きが感涙もの。
持ち帰りやすさ ★★★★★
特別感 ★★★★☆
お得感 ★★★★☆
●店舗情報
「混ぜそば みなみ」 東京都杉並区高円寺南4-7-5久万乃ビル103