多忙でも読める外食ニュース

2023.06.05 532号 04面

 ●すかいらーく台湾出店 同施設に3業態展開

 すかいらーくホールディングスが、カフェ業態「武蔵野森珈琲」の台湾1号店を現地の商業施設「ららぽーと台中」に出店。同施設には、しゃぶしゃぶ専門店「しゃぶ葉」(現地店名は「〓(サン、)之華」)とステーキ専門店「横浜牛排」も同時にオープンしており、3ブランド同時出店となる。同社は台湾に68店舗を出店しているが、今後の事業展開を踏まえて5月に台北の新工場を稼働。これまであった2工場のうち1ヵ所を閉鎖し、最新設備を導入した工場を新設した。

 解説=「武蔵野森珈琲」は国内で66店舗を展開しているが、今回出店したのは料理メニューなどが充実した「武蔵野森珈琲Diner」。また、「横浜牛排」は国内で展開する「ステーキガスト」をベースにした業態であるようだ。

 ●ヨシックス、奈良にギョウザの新業態出店

 寿司居酒屋の「や台ずし」などを展開するヨシックスホールディングスが、子会社のヨシックスフーズを通じて「ひとくち餃子の頂(いただき)」を奈良県奈良市に出店した。同社はほかに8ブランドを展開するが、同店は低価格を打ち出した新業態。店舗で仕込んだ「焼き餃子(7個)」(税込み319円)や、2杯目以降が安くなる「どん安」システムのドリンクなどのほか、居酒屋メニューや定食メニューも用意。15時の開店から18時まではハッピーアワーとして、さらに低価格になる。

 解説=ヨシックスホールディングスは、1985年に愛知県で設立。「や台ずし」のほか、全品280円居酒屋「ニパチ」など居酒屋系ブランドを全国30都府県で約340店舗展開している。21年に持ち株会社制へと移行した。

 ●くら寿司、台湾にグローバル旗艦店開業

 くら寿司は、台湾・高雄市にグローバル旗艦店「くら寿司 高雄時代大道」をオープンした。日本国内には2020年の浅草を皮切りに現在4店舗のグローバル旗艦店があるが、海外では同店が初となる。クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏がデザイン監修した同店は290席に迫る規模であり、現在、同社の店舗では世界で最も大きい。店づくりは国内グローバル旗艦店のスタイルを進化させたものだが、ロードサイド型の独立店舗であることもグローバル旗艦店としては初となる。

 解説=「くら寿司」は2014年に台湾に進出し、現在は49店舗を展開している。また09年に初出店した米国には現在46店舗があるが、同社では30年までに、これら海外店舗を400店まで拡大する計画であるという。

 ●コロワイドグループ 寿司の新ブランド出店

 コロワイドグループのベイ・フードファクトリーは、新業態のグルメ寿司「魚河岸にぎり 濱一貫」を神奈川県横浜市の商業施設にオープンした。出店したのは横浜駅に近い「横浜ベイクォーター」。ベイ・フードファクトリーは、「焼肉飛車角」「バー馬車道」などといった比較的高単価なブランドも運営しており、「濱一貫」のメニューは同社が横浜・馬車道で運営する江戸前寿司の「鮨処濱」が監修している。「鮨処濱」はカウンター席のみで、コースが1万円以上となるような高級業態。

 解説=コロワイドは、2021年に発生した不祥事以後低迷を続ける「かっぱ寿司」の業績に苦慮している。カッパ・クリエイトとは別の子会社から新業態を立ち上げることで、新たな寿司ブランドの展開を模索しているのではないか。

 ●ロイヤル、錦糸町に最新DX対応店を開店

 ロイヤルホールディングスは、最新のDX対応店舗として天ぷら専門店の「TEN Labo」を東京・錦糸町にオープンした。同店では、店舗運営のシステムに独自のトークン(仮想的な代用通貨)を導入することで、店舗の利用客と従業員、食材の生産者などを結びつけることを想定している。利用客は利用状況などに応じて、また従業員や生産者は利用客からの評価によってトークンを得ることでポイントが付く。これがインセンティブとなり、店舗運営の質的な向上を図るという狙いだ。

 解説=同社は飲食店におけるDX対応が話題になる以前から、デジタル機器などを活用した店舗運営の合理化を検討してきた。それには一定の成果があったと思われるが、既存ブランドのバリュー向上と両立させることが重要だろう。

 ●モスフードが制定 テリヤキバーガーの日

 モスフードサービスは、テリヤキバーガーの生誕50周年を記念して毎年5月15日を「テリヤキバーガーの日」と定める。同メニューは「モスバーガー」1号店が出店した翌年の1073年に発売された。日本記念日協会が認定。

 ●コメダHD 臼井会長が退任

 コメダホールディングスの代表取締役会長、臼井興胤氏が退任。同氏は2013年にコメダの代表取締役社長となり、翌年からコメダホールディングスの社長を兼務、22年会長に就任した。将来に向けての基盤づくりが終了。

 ●DD、フードコートにオムライス業態出店

 DDホールディングス傘下のダイヤモンドダイニングが、オムライス業態の「ふわとろオムライスEGG BOMB」をフードコートに初出店。出店は埼玉県の「イオンモール浦和美園」。同ブランドは都内の新橋、池袋、三軒茶屋に店舗がある。

 ●常設「ムーミンカフェ」 軽井沢にオープン

 軽井沢の「プリンスショッピングプラザ」に常設の「ムーミンカフェ」がオープン。日本国内で「ムーミン」のライセンスを持つライツ・アンド・ブランズが、アジア各国で飲食関連事業を行うFood Innovators Japanと契約。

 ●丸亀製麺のTO新商品 シェイクカップうどん

 丸亀製麺が、プラスチックのカップ容器に入ったうどんをシェイクして食べるという新しいスタイルのテイクアウト用商品「丸亀シェイクうどん」を発売。麺とだし、具材が入った容器を振って混ぜる。数量は限定で、390円から5種類を揃えた。

 ●岐阜の「さかい珈琲」 東京・武蔵小山に進出

 岐阜県に本拠を持つJ-ARTが手掛ける「さかい珈琲」が東京に進出。同ブランドはFC店を含めて全国に35店舗を展開しているが、来店客の65%を女性客が占めるという。同店はFC店で、東京・品川区の武蔵小山パルム商店街への出店。

 ●HUGEの新業態 九州に初進出

 HUGEが九州に初出店。同社が「ニューアメリカン」と呼ぶカテゴリーで、クラフトビールなどを提供する新業態「The CRAFT Bar and Grill(ザ クラフト バー アンド グリル)」。出店は「福岡大名ガーデンシティ」。

 ●和の鉄人・道場氏 焼肉新業態をオープン

 “和の鉄人”道場六三郎氏が創業した「銀座ろくさん亭」や「懐食みちば」などを運営するイートピアホールディングは、子会社を通じて焼肉スタイルの新業態「肉匠みちば」を千葉県松戸市の商業施設にオープンした。道場氏は現在92歳という。

 ●眼鏡のJINS カフェとの複合店出店

 眼鏡チェーンの「JINS」は、福岡・天神の商業施設に同社が運営するカフェ「ONCA COFFEE(オンカ コーヒー)」との複合店舗を出店。新規事業となる同カフェは2号店で、1号店は群馬・前橋の同社前橋本社前にロースタリー(焙煎所)付設で出店済み。

 ●飲食水産のSANKO ドンキに鮮魚店を出店

 飲食事業と水産事業を展開するSANKO MARKETING FOODSは、千葉県市川市の商業施設に鮮魚店「サカナタベタイ」を出店した。鮮魚の産直を打ち出し、マグロの解体ショーなども行う。出店したのは本八幡の「MEGAドン・キホーテ」店舗内。

 編集協力:株式会社EATWORKS(入江直之、岡野恵子)

 http://www.eatworks.com/

 ※記事は一部の固有名詞を省略

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