長野酒造組合、新しい吟醸酵母使った日本酒「アルプス吟醸」発売
長野県酒造組合(0262・27・3133)はこのほど新しい吟醸酵母を使った日本酒「アルプス吟醸」を商品化し、一般に売り出した。
この酵母は、長野県食品工業試験場が培養に成功したもの。
昭和59年から着手し、七年目の昨年誕生した。開発を担当した馬場農学博士は「現代の嗜好に合うすっきりとした酒質とフルーティーな香りを前提に開発した。香りも飲む前のはなと口に含んだ時のふくみ香を大事に、どちらかというと、一般的な吟醸酒のデリシャスリンゴの香りというよりは、バナナと洋ナシを連想させるものになっている」と話している。
この商品はワインを意識してアルコール度数を一三%台と低めに設定し、女性層にも受け入れられるように配慮した。また県産米である酒造好適米「美山錦」だけを使い、信州の酒を強調している。タイプは吟醸の生貯蔵酒。現在県内蔵元の約八割の八三場が製造に取り組んでいる。
容量三〇〇㍉㍑(フロスティボトル使用)、小売価格五〇〇円。ラベルには、アルプス酵母のデザインマークの右上に醸造蔵の銘柄が記載されている。