銘葉、退色・吸湿防止にサイクロデキストリンで包んだ「抹茶CD」発売

嗜好飲料 1994.04.15 7689号 12面

(株)銘葉(静岡県藤枝市、054・643・4466)はこのほど、退色が早いことがネックとなっている抹茶の品質安定をはかり、加工食品への応用範囲を広げようと、抹茶をサイクロデキストリンで包んだ「抹茶CD」を新発売した。

抹茶は菓子やアイスクリーム、麺、パン、飲料など広範囲な食品に使われているが、最大の問題は色の変化が早いこと。通常、蛍光灯の下で温度六〇度C。湿度六〇%で放置した場合、三日を過ぎると変色をはじめ、一〇日もすると赤褐色に変わる。吸湿性についても五日後には吸湿がみられるという状態で、加工メーカーにとっても、その保管に気を使う素材である。

(株)銘葉では抹茶の加工需要が拡大するなかで、ユーザー側の要望にこたえるべく研究を重ねてきた結果、サイクロデキストリンで包み込むことによって、光や熱、湿度に対する安定性が高まることから「抹茶CD」として発売に踏み切ったもの。蛍光灯下で、温度六〇度、湿度六〇%という条件のもと一〇日を経過しても鮮やかな緑色を保持し、四〇日を過ぎても吸湿はみられずサラサラしている。また、通常の抹茶に比べ分散性、溶解性も向上している。

品質保障期間は常温で一年間。使用基準は原料基材に対して二~四%。一kg入り、五kg入りがある。

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