三栄源エフ・エフ・アイ、麺のほぐれ改良製剤「ビストップND-10」販売

機械・資材 1994.12.07 7802号 6面

【大阪】三栄源エフ・エフ・アイ(株)(大阪府豊中市、06・333・0521)は、不二製油(株)との共同研究により、麺など食品同士の結着性をなくし、ほぐれ性を改善する、大豆食物繊維を主成分とする製剤「ビストップND‐10」を上市した。

現在、多彩な麺製品が市場をにぎわせているが、一般に麺のほぐれが悪く、無理にほぐそうとすると麺が切れてばらばらになり、食べにくい、おいしくないといった状態になる。この傾向は、生タイプLL麺、冷凍麺やCVSに並ぶ麺の加工食品に特に顕著だが、こういった麺のほぐれの悪さは、麺から流出した水分にでん粉質が溶け、麺同士が結着するのが原因。

これを改善するために、油脂や乳化油脂を混合する方法などが採用されてきたが、効果は十分でなく、油を使用すると、酸化臭の問題、カロリーの問題なども発生する。特に夏場は、酸化による劣化の問題だけに限らず、見た目にも油でギトギトした麺は、購入意欲を欠く場合もあった。また、ざるそばや、ざるうどんなど、油の使用が風味などの理由で好ましくないものもある。

「ビストップND‐10」は、油を使用しない麺のほぐれ改良剤製剤で、麺業界の長年の課題であったこれらの問題を解決するもの。

同剤の溶液に麺類を浸漬することによる特徴は、(1)麺のほぐれ性を良くし、食べやすくする(2)加熱ムラによる加熱効率や作業効率の低下を解消する(3)冷水に簡単に分散溶解する(4)粘度がほとんどないため浸漬液に適している(5)浸漬液に、ゆでた後冷却した麺を浸漬するだけで、食感に全く影響を与えず大変ほぐれやすい麺質に変えることができる(6)油分を添加したときに見られる油浮きや油独特のにおいがなく、和風の食品にも使用しやすい(7)ばらけの効果は油よりもはるかに良く、また手間もかからない。

また、ほぐれ性以外の麺への効果として、(1)乳化剤を使用した時にみられるぱさつき感がなく、表面の光沢が維持される(2)麺質の低下が少なく長期の保存においても効果が持続される(3)添加方法が簡単なため特別な設備を必要としない(4)食物繊維配合(食物繊維を約六〇%含む)の機能性食品として、付加価値を加えることが可能‐‐などもある。

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