サッポロビール、発泡酒「芳醇生・ブロイ」発売 ビール全体の立て直しへ

酒類 1998.09.21 8426号 2面

サッポロビール(株)(東京都渋谷区、03・5423・7204)は17日、都内ホテルで記者会見を行い、発泡酒「サッポロ〈芳醇生〉ブロイ」を10月9日から新発売すると発表した。同品は、従来の約二倍のホップを使用したうまみとキッパリした後味が特徴。同社はビールだけでなく発泡酒でも他社製品のあおりで低迷しており、ビール事業全体の立て直しを迫られていた。通年大型商品として同品に戦力を集結することで現状打開の端緒としたい考えだ。

「発泡酒はうまみが足りない」という消費者の不満に対応、自家栽培無農薬ファインアロマホップを一〇〇%使用したほか、「うまみ抽出法」などの技術を駆使、しっかりした味わいを実現した。缶二品種のほか、一部地域で一〇リットル、二〇リットルの樽生も試験的に販売する。

同社枝元賢造社長は、主力「黒ラベル」、発泡酒「ドラフティーS」など他社商品の攻勢で落ち込んでいる業績に触れ、「ブロイはビール事業の核となりうる商品。まずはブロイに戦力を集中、同品を確実に成長させた上で改めてビール事業全体を盛り上げていく」と語った。発売前後に大規模なモニターキャンペーンやサンプリングを行う。

新ジャンルだけに開拓の余地がある発泡酒市場で、同社がどこまで巻き返せるか注目される。

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