食の安全を支える微生物検査の歩み(6)微生物検査の滅菌とその検証

2024.10.01 330号 11面
黄色ブドウ球菌※の集落 ※黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)は、卵黄加マンニット食塩培地上では培地成分のマンニットを分解して黄色の集落を形成し、併せて卵黄反応で周囲が半透明帯と

黄色ブドウ球菌※の集落 ※黄色ブドウ球菌(Staphylococcusaureus)は、卵黄加マンニット食塩培地上では培地成分のマンニットを分解して黄色の集落を形成し、併せて卵黄反応で周囲が半透明帯と

 食品などを100℃以下の温度で加熱する方法には、パスツールが考案したパスツリゼーション(Pasteurization)がある。低温殺菌法ともいわれ、この加熱条件では耐熱性の芽胞菌などが残存するため、無菌状態ではない。
 一方、食品微生物検査を含め微生物検査で重要な条件が「無菌操作」である。そのため、微生物検査で使用する器具や培地、希釈水などは全て滅菌したものを使用する。
 滅菌とは生きている生物が存在しない状態のことであり、芽

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