ニューノーマル食品界どう挑む:湖池屋 “ニューノーマルおやつ”来春発売

菓子 ニュース 2020.11.27 12152号 01面
「ポテトと料理」と「ハッシュドポテト」を手にする佐藤章社長(左)と小池孝会長

「ポテトと料理」と「ハッシュドポテト」を手にする佐藤章社長(左)と小池孝会長

 湖池屋の佐藤章社長は、コロナ禍で社会不安が増大する中、スナック菓子が人々に「ごほうび」「くつろぎ」などを提供すると同時にストレスの解消などに一定の役割を果たしているとの考えを25日、東京都内で開催した発表会で明らかにした。さらに佐藤社長は湖池屋の新たな挑戦として、コロナ禍で主食と間食の境界線があいまいとなる分食化など食のシームレス化に伴う朝食の食べ逃し、食事時間の減少、間食需要の増加という課題に着目し、スナックの手軽さと料理のような本格感が両立された“ニューノーマルおやつ”として「ポテトと料理」などを来春に発売することを明らかにした。=関連記事2面(青柳英明)

 ●食生活の変化とらえ提案

 コロナ禍における「ごほうび需要」に対応する「湖池屋プライドポテト」は販売金額ベースで前年比65%増、「リラックス・くつろぎ」を提供する「じゃがいも心地」は73%増を記録するなど同社高付加価値商品は高い伸びを示している。こうしたことが寄与し、レギュラーサイズポテトチップス市場における高付加価値ブランドの構成比は従来の約3%から11.6%まで上昇。高付加価値ブランドの好調は、スナック市場全体の活性化につながり「ポテトチップス のり塩」「カラムーチョ」「すっぱムーチョ」「スコーン」などの主力商品も好調を維持。また、同社のECサイト「湖池屋オンラインショップ」の登録者はコロナ禍以降増加し前年比約40%強を達成した。

 佐藤社長が、さらなる成長のエンジンと期待するのが「ポテトと料理」と「ハッシュドポテト」だ。コロナ禍に伴う食生活の変化に着目し、朝食、昼食、夕食に変わる「第4の食」として提案。新技術・新素材とポテトチップスの老舗である湖池屋の経験・ノウハウを組み合わせ、ジャガイモの味わいが生きた、まるで料理のような本格感とスナックの手軽さを両立した。

 「ポテトと料理」は、料理のような本格的な味わいで、手軽に腹も心も満たせるひとくちサイズの小さなごちそうがコンセプト。ポテト生地で包まれた料理ソースを、ひとくちサイズのスティックにカットし、じっくり焼き上げた。本物具材から作ったソースと外側のポテトの生地が織りなす独自の二層食感を楽しめる。「デミグラスハンバーグ」と「タルタルフィッシュ」の2品で展開。「ハッシュドポテト」は、細切り生ジャガイモをひとくちサイズのキューブ型にした。「コクうま塩」と「クリスピーベーコン」を展開。

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