マルハニチロ、水産不振にコロナ禍 加工増益も今期懸念

水産加工 決算 2020.05.22 12054号 03面

マルハニチロが14日発表した20年3月期連結決算は、水産部門の不振に新型コロナウイルスの悪影響が重なり売上高が前年比1.9%減の9052億円、営業利益21.5%減170億円、経常利益21.1%減199億円、純利益24.9%減の125億円となった。

水産は漁業・養殖、荷受、海外(北米)の各分野が魚価安や調達コスト高、高級魚の消費低迷などでいずれも営業損失となり、加工部門の増益でカバーできなかった。

食品主体の加工部門は、売上高が前年比0.5%減の2343億円、営業利益8.8%増68億円。うち家庭用冷食は売上げ6億円増596億円、営業利益1億円増の16億円。新型コロナの影響を含む1~3月期は米飯・麺類が好調で、売上げ7%増150億円と急伸長した。家庭用加工食品は、サバ缶ブームの落ち着きとゼリーの販売減で売上げ32億円減の371億円、営業利益は缶詰主力品の寄与で前年並みの22億円。

冷食主力の業務用食品は、介護食・生協宅配の好調と生産工程見直しによる効率化が奏効し、売上げ10億円増1202億円、営業利益3億円増の14億円と増収増益。新型コロナの影響で売上げの4割を占める給食・外食向けが下押しされた。グループ業務用冷食メーカーのヤヨイサンフーズは売上高2%減356億円、営業利益3%増5億5900万円。

水産主体の商事部門は、売上高が前年比2.4%減の4346億円、営業利益24.2%減25億円。うち水産商事は量販店向けが好調だったが、マグロ相場安や中国向け高級魚の不振で売上げ3億円増の1519億円、営業利益4億円減23億円。

荷受は鮮魚全般の取扱高減少、高級品の消費低迷で苦戦した。海外部門は北米サケ・マスの漁獲競争激化、チリ銀ザケの相場安などで売上高5.4%減1664億円、営業利益42.4%減の42億円。

今期業績予想は新型コロナの影響によって未定。4月単月では、販売ロスが大きい業務用食品で売上げ約2割減。漁業・養殖と荷受でもマイナス影響を見込む。

プラス面では家庭用商品の拡大を予測。第2四半期までの予想値は前年同期比で売上高が13.9%減の3850億円、営業利益は44.4%減の55億円。(藤村顕太朗)

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