激変市場・中国 小売業進出現地レポート(3)王府井ヨーカ堂〈ヨークベニマル〉

連載 小売 2008.11.24 10079号 01面
店内加工の惣菜の品ぞろえは、ヨークベニマルのノウハウによるもの。惣菜を含めた生鮮の売上構成比率は50%を目指したが、現在は33%の水準

店内加工の惣菜の品ぞろえは、ヨークベニマルのノウハウによるもの。惣菜を含めた生鮮の売上構成比率は50%を目指したが、現在は33%の水準

1号店の勁松店は三角形のフロアに合わせて売場を作った。北京市内の物件は上層階がオフィスのため、フロア中央にエレベーターホールがあるなどSMに適した物件が少ない

1号店の勁松店は三角形のフロアに合わせて売場を作った。北京市内の物件は上層階がオフィスのため、フロア中央にエレベーターホールがあるなどSMに適した物件が少ない

 食品スーパー(SM)の雄、ヨークベニマルのノウハウをもってしても北京での事業展開は容易ではない。高価な家賃が利益にのしかかるからだ。北京市内の家賃は、道路に面した1階の立地で1日1平方メートル10元の水準。食品粗利益は16~17%と日本より10ポイント低いため、売上高に対する歩合で家賃を提示してみるが、「貸す側は確定した家賃が欲しいのでなかなか納得しない」(萩原忠孝北京王府井洋華堂商業総経理)。中国人という歴戦の交渉の強者が相手、家賃も壁となって店舗展開を阻む。

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