ロングセラー探訪:キリンビール「キリンラガービール」 減税前にリニューアル

酒類 ニュース 2020.08.05 12092号 01面

 キリンビールは「キリンラガービール」を10年ぶりにリニューアルし、家庭用缶アイテムを7月中旬の製造分から発売している。1888(明治22)年にキリンの前身であるジャパン・ブルワリー・カンパニーから「キリンビール」の名で発売されたロングセラービール。酒税率改正によるビール減税前の9月には、業務用向け瓶と樽詰を合わせ全面切り替えを果たす。

 発売当時は、まだ日本にビールが広く普及する前。ビールの本場といわれるドイツから設備や技師を呼び醸造した。商品名を変え現在に至るまで130年以上にわたりビール好きに飲み継がれてきたキリンの原点とされる伝統の味わいだ。

 今回のリニューアルでは最大の特徴であるドイツ産ヘルスブルッカーホップを含むホップの使用量をアップ。配合比率を整えることで、従来よりもバランスよく穏やかで心地よい苦みを実現した。仕込み工程の見直しにより酸味を抑え、飲み飽きない味わいを向上させている。

 ラベルデザインは10年前同様、著名なクリエーティブディレクターの佐藤可士和氏が担当し、より本格感を増した。年間販売は730万ケース(大瓶換算)を計画する。(丸山正和)

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