和文化・産業連携振興協議会が始動 4業界が横断的連携

総合 ニュース 2019.08.07 11921号 01面
田中仙堂大日本茶道学会会長(左)と小堀宗実和文化・産業連携振興協議会会長

田中仙堂大日本茶道学会会長(左)と小堀宗実和文化・産業連携振興協議会会長

「和文化」の伝承に危機感を覚え、イ草(熊本県い業生産販売振興協会)、茶(日本茶業中央会)、花き(全国花き振興協議会)、蚕糸(さんし、大日本蚕糸会)の4業界が初めて横断的に連携し、それぞれと関係の深い和文化団体との親交を深めるべく結集した。それが「和文化・産業連携振興協議会」だ。同協議会は、業界からの自発的な要請を受け、農林水産省生産局が定期的に開催した「東京オリンピック・パラリンピックを契機とした和の文化の発信に係る打ち合わせ」での検討を踏まえ、結成された。近くて遠かった4業界の生産団体と文化団体が初めて手を結び、危機的状況にある「和文化の伝承」に取り組む。(本吉卓也)

●“伝承”へ発信力強化

小堀宗実和文化・産業連携振興協議会会長・東京茶道会理事長は「和文化(日本文化)の伝承の中で、生産者や技術を有する職人たちの後継問題が表面化している。例えば、昔は焼き物を作るにしても、土を精製する人、絵付けする人、焼く人などと、分業されていた。現在はその工程を一人で補わなくてはならない。そのため、一つの作品が生まれる時間もかかり、その単価も高価になるなどの問題も起きている。簡単にはいかないが、今回の協議会は、異なる業種の人たちにより、和文化の伝承に、さまざまな知恵を出していくその第一歩と思っている」と語る。

同協議会の活動方針は四つ。(1)「beyond2020への備え」和文化の魅力・発信を東京2020大会後も継続していく(2)「相乗効果への期待」4業界の連携による相乗効果で発信力の強化(3)「和文化のイノベーションを追求」業界間の相互理解や個別の連携を図る中で、既存の異質なものとの融合により、イノベーションを生み出し、和文化への活力としていく(4)「和文化の未来を作る」連携によるイノベーションにより、将来においても「和文化」が日本人に必要とされる未来の核となっていく–ことだ。

田中仙堂大日本茶道学会会長は「茶道で使用する茶葉の産地の疲弊や道具が無くなっていくことなど、危機感を覚えていた。『産地(生産)に支えられて、文化(茶道など)があり、文化があって、産地などの需要を創り出していく』という関係をしっかり構築しなければいけないと思っている」と語る。

同協議会は9月25日に日本橋で、「日本橋和文化体験見本市2019」と題した協議会初の本格的なイベントを行うが、7月26日にそのプレイベントを行った。

最大30日間無料購読する

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら