コカ・コーラシステム、「リサイクルしてね」ロゴ導入 プラ循環社会へ前進

飲料 ニュース 2021.03.08 12197号 02面
「リサイクルしてね」「100%リサイクルペット」ロゴを表記したサンプリング製品

「リサイクルしてね」「100%リサイクルペット」ロゴを表記したサンプリング製品

 コカ・コーラシステムは3日、国内の清涼飲料事業における20年のPETボトル容器のリサイクルPET樹脂使用率(ボトルtoボトル実績)が28%(前年比7ポイント増)となったと発表した。21年は、プラスチック循環型社会の実現に向けた啓発活動の一環として、2月下旬から順次、全てのリサイクル可能な製品パッケージに共通の「リサイクルしてね」ロゴを導入し、消費者へのコミュニケーションを強化する。

 日本のコカ・コーラシステムは、「容器の2030年ビジョン」(19年7月に更新)に基づき、使用済みPETボトルを回収し、新たにPETボトルとして再生する「ボトルtoボトル」を推進している。同ビジョンでは、30年までにPETボトルへの新たな石油由来原料の使用をゼロとするなどを目指している。

 3日にオンラインで開催した発表会で、飯田征樹日本コカ・コーラ広報・パブリックアフェアーズ&サスティナビリティー本部サスティナビリティー推進部部長は「20年の実績が28%と前進した要因は、20年に投入した『い・ろ・は・す 天然水100%リサイクルペットボトル』や『い・ろ・は・す 天然水 ラベルレス』など100%リサイクルPETボトルの導入がある。また、セブン&アイ・ホールディングスなど各パートナーとの取組みも奏功した。今後もパートナーとの連携やシステム一丸となり、目標実現に向け取り組む」と語った。

 2月下旬から順次導入する「リサイクルしてね」ロゴは、特にリサイクルPET樹脂を100%使用した容器のラベルには「100%リサイクルペット」の表示をあわせて記載し、消費者が店頭などでさらに環境負荷の低い製品を選べるように推進する。今後は広告やPOP、リサイクルボックスなどにも順次展開を予定している。加えて、3月25日からスタート予定の「東京2020オリンピック聖火リレー」会場などにおいても、100%リサイクルPETボトルを使用したコカ・コーラ社製品(非売品)のサンプリングを予定している。

 また、日本コカ・コーラ守山工場(滋賀県)では、1月から製品の原液輸送時に使用する容器をリサイクルPET樹脂に切り替え、環境負荷低減に努めている。従来の原液容器と比較して、石油から新規に製造されるプラスチックの使用量を年間約51t削減、二酸化炭素(CO2)排出量を約27t削減(18.2%削減)を実現した。なお、同工場での取組みは世界のコカ・コーラシステムにおいても初の事例となる。(本吉卓也)

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