コカ・コーラシステム、「コカ・コーラ」などリサイクルPET拡大 サステナブル加速
コカ・コーラシステムは、環境負荷軽減やプラスチック循環型社会を目指すサステナブルな取組みを加速させる。31日から「コカ・コーラ」「同ゼロシュガー」「同ゼロカフェイン」「ジョージア ジャパン クラフトマン」(メッセージボトルのみ)などの対象製品に100%リサイクルPETボトルの導入を拡大する。これは、20年の「い・ろ・は・す 天然水」「同ラベルレス」に次ぐ導入となり、同システム全体で、CO2排出量や石油由来原料による新たなプラスチックの削減を目指す。
同社によると、今回の100%リサイクルPET導入拡大によって1本当たり約60%、コカ・コーラシステム全体で年間約3万5000tのCO2排出量を、また、石油由来原料からつくられる新たなプラスチックを約3万t削減できる見込みだという(一般的なPETボトルから100%リサイクルPET素材に切り替えた場合。対象製品合計、前年出荷実績に基づく同社試算)。
日本のコカ・コーラシステムでは、18年1月に発表した「容器の2030年ビジョン」(19年7月に更新)に基づき、使用済みPETボトルを回収し、新たにPETボトルとして再生する「ボトルtoボトル」を推進しており、30年までにPETボトルへの新たな石油由来原料の使用ゼロを目指している。
13日にオンラインなどで開催した「サスティナビリティー戦略発表会」で、ホルヘ・ガルドゥニョ日本コカ・コーラ社長は「20年は『い・ろ・は・す 天然水』での100%リサイクルPETボトル導入などで、『ボトルtoボトル』28%を達成できた。今回の『コカ・コーラ』『ジャパンクラフトマン』への導入拡大により、新たな資源使用の削減などをさらに加速させると確信している。加えて、『コカ・コーラ』(700mlPET)などでの容器の軽量化や主要ブランドでの『ラベルレスボトル』製品の拡大にも取り組んでいる。22年には『ボトルtoボトル』50%を、30年にはすべてのPETボトルへ100%サステナブル素材の使用を目指し、前進を続ける」と語った。
加えて「ボトルtoボトル」推進には、PETボトルの適切な回収が大切になるが、ホルヘ・ガルドゥニョ日本コカ・コーラ社長は「日本は高い回収率を誇っているが、課題は回収されるPETボトルのクオリティーとなる。『リサイクルしてね』ロゴの展開など含め、今後も回収の努力を続けながら、行政やコミュニティー、消費者などとの連携を深めていきたい」と語った。(本吉卓也)