名古屋製酪が無臭ニンニク「蓬莱」積極PRへ

名古屋製酪(株)(名古屋市天白区、052・831・6688)は、「アホエン」を含んでいる同社の「無臭にんにく・蓬莱」を積極的にPRしている。

ニンニクは、球根のままでは臭わないが、切ったり擦り下ろしたりすると強烈な臭いを発する。これは、名古屋製酪によると「ニンニクの細胞の中にある“アイリン”というアミノ酸の一種に酵素(アリイナーゼ)が働いて“アリシン”という化合物ができる」ことによる。このアリシンがニンニク特有の強烈な臭いを発する。ニンニクの有効成分は、そのアリシンおよびアリシンから派生した種々のイオウ化合物であることが、これまでの研究で明らかになっている。そして、その中でももっとも有効性が大きい成分が「アホエン」という。

現在、多くのニンニク製品があるが、アホエンを含有したニンニクは、同社が製造している「蓬莱」以外にないという。アホエンが含まれないのは、ニンニクの処理工程によるものと考えられ、「蓬莱」は、同社独自の特許製法を用いて製造されているため、有効成分のアホエンを含有しているという。同社は、最新の加工処理方法により、アホエンを大量に生成することに成功。「ニンニクの加工処理方法およびアホエン含有油脂の製造方法」により、日本、アメリカ、ヨーロッパなど、世界各国で特許を取得している。

同社バイオ開発室では、この「アホエン」に関する研究に力を注ぎ、さまざまな有効性を発見している。その研究成果の一部は次の通り。

(1)痴呆症を防止=アホエンは、神経細胞から出される信号を伝達する化学物質(アセチルコリン)の分解を防ぐことが分かった。痴呆は、神経伝達物質の量の不足が一つの原因と考られる。アホエンは、神経伝達物質の分解を防ぐことで、痴呆症などの予防効果が期待できる(アセチルコリンエステラーゼ阻害剤として特許出願)。

(2)発ガンの原因である細胞の突然変異を抑制=アホエンは、発ガン物質により引き起こされるサルモネラ菌の突然変異を抑制することが確認された。従って、アホエンには発ガンを抑制する効果が期待できる(日本農芸化学会の英文誌、バイオサイエンス・バイオテクノロジー・バイオケミストリーに論文掲載)。

(3)ピロリ菌を撃退=坑ヘリコバクター・ピロリ作用を持つ物質を検索した結果、粉砕したニンニク油脂と混合することで、油脂中に抽出されるニンニクの油脂性画分が、ピロリ菌の生育を著しく阻害することを見出した(坑ヘリコバクター・ピロリ剤として特許出願)。

(4)脳卒中を抑制=動物実験において、アホエンは血液中の過酸化物の抑制、活性酸素分解酵素の活性上昇、過酸化物除去酵素の活性上昇に有効であることが認められた(脳卒中抑制剤として特許出願)。

(5)心臓の働きを強める=アホエンは、各臓器の機能を発揮させるのに必要な物質・C・AMP(サイクリック・アデノシンモノリン酸)の分解を防ぐことが分かった。アホエンには、C・AMPレベルを上昇させることで、強心作用、気管支拡張作用などの生理的効果が期待できる(C・AMPホスホジエステラーゼ阻害剤として特許出願)。

なお、同社めいらくグループは、五〇歳以上を対象に、「蓬莱」を無償で贈呈。毎月五万人が愛用し、今後一〇万人を目標にしているという。

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