日本食糧新聞社主催「食品ロス・リサイクルセミナー」 食品ロス取組みへ3者講演

森幸子氏

森幸子氏

百瀬則子氏

百瀬則子氏

石川光幸氏

石川光幸氏

 日本食糧新聞社は16日、「食品ロス・リサイクルセミナー」を東京・八丁堀の食情報館で開催した。3部構成で、森幸子農林水産省食品ロス・リサイクル対策室長、百瀬則子ワタミSDGs推進本部長、石川光幸インフォアジャパンコンサルティングプラクティスマネージャーが講演した。コロナ禍で三密を考慮した会場における講演・受講およびWeb受講のハイブリッド型Zoomウェビナーとした。インフォアジャパンが協賛した。(宇津木宏昌)

 ●Web配信も実施

 「食品ロス・リサイクルの現状と農林水産省における取組みについて~食品ロスの削減および食品廃棄物などのリサイクルの促進~」=森幸子農林水産省食品ロス・リサイクル対策室長

 食品ロスとは、本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品で、令和2年度日本国内の推計量は前年比48万t減の522万t。このうち事業系が同34万t減の275万tで、食品製造業が44%、外食産業が29%、食品小売業が22%、食品卸売業が5%。事業系食品ロスの削減に向けた取組みとして、納品期限の緩和、賞味期限の年月表示化、賞味期限の延長の三位一体の取組みが必要。食品リサイクルに関しては優先順位を付けて、(1)飼料化=豊富な栄養価を有効に活用(2)肥料化=窒素、リン、カリなどの栄養素を有効に活用(3)メタン化などその他の再生利用=エネルギー利用などを推進–することで、食品廃棄物の72%を有効活用している。また、食品関連事業者だけでなく、外食事業者も食品リサイクルループを構築する動きが出てきた。

 「ワタミの目指す食品廃棄物ゼロ=食品ロスゼロ×食品リサイクル100%」=百瀬則子ワタミSDGs推進本部長

 ワタミの目指す食品廃棄物ゼロは、再生エネルギーを利用した循環型6次産業モデルを構築すること。食品ロスゼロに向けて、発注精度を高めて厨房での未利用材料を減らし、お客とのコミュニケーションを積極的に取ることなどで食べ残しゼロを削減することを実施している。食品リサイクル100%に向けては2020年7月、国に認定された愛知県内の外食産業5社協働でリサイクルループを構築。名古屋市内で営業する5社38店舗から排出する食品残さを回収して、リサイクラーに飼料の原料として搬出、その飼料を鶏に給餌して生産した鶏卵を、5社で仕入れてお客に提供する食品リサイクルループ。その動きは群馬県、京都府、新潟県、神奈川県へと広がり、全国展開を目指している。

 「ワタミ様の事例にみるサステナビリティの取組みでのデジタル化の勘所~サステナビリティの可能性をデータで改善する~」=石川光幸インフォアジャパンコンサルティングプラクティスマネージャー

 ワタミモデル「再生エネルギーを利用した循環型6次産業モデル」構築のため、DX化を実施。MD/食のプラットフォームを構築、ワタミモデルの発展を支えるシステム投資と働き方改革、モデル構築・再成長のための基礎づくり、収益基盤を支えるMD・本部機能の強化、システム投資・生産向上、統合ERP(生産管理&財務会計領域)による省人化を目的に精鋭戦略の加速化を図る。導入効果として、在庫管理のデジタル化、部門間連携のデジタル化、発注量削減、仕入業務の効率化、ペーパーレスを進め、生産性の30%増、食品ロス削減が見込める。